結納の際に準備する「結納返し」。
しかし、絶対に贈らなければならないものなのか、贈るなら金額はいくらにしたら良いのか悩んでしまいますよね。
最近では、結納返しの方法や考え方も変化してきているようです。
本記事では、先輩花嫁さんたちの結納返しにまつわるリアルな声をご紹介します!
結納返しとは?
結納返しとは、相手の家からいただいた結納金へのお礼として渡すお返しのこと。
正式な「結納返し」は伝統的な結納返し品一式を指しますが、現在では時計やスーツ、商品券、現金など、お返しの記念品を広く「結納返し」とよぶようです。
結納返しは必ずしなければいけないの?
「結納返し」について、みんなのウェディングでアンケート調査を行なったところ次のような結果となりました。
結納返しをした方はおよそ半数。
そもそも結納のスタイルは簡略化の傾向にあります。仲介人をたてて両家を行き来する本来の儀礼的な結納をする家庭は少なく、多くのカップルが略式結納を選んでいます。
この傾向を反映して、結納返しを省略する方も増えてきているようです。
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花嫁さん立ちの声
結納返しをした花嫁さん、しなかった花嫁さんから寄せられたリアルな体験談をご紹介します。
体験談
「出費がきつかった」
■結納金は半分は新郎親から、半分は新郎自身の貯金からで、旅館のコース料理、結納返し、振袖代、着付け代、などもろもろ合わせると、経済的負担は色々ありました。
なるべく、結婚式にむけてお金は貯めておきたい時期だったので、そこがキツかった点です。(20代後半女性
「両親世代がサポートしてくれた」
■私たち新婦側は結納について全くの手探り状態だったのですが、義父がリードしてくれて助かりました。
結納金についても、「多くはだせず申し訳ないが、○○円用意します。」と、はっきりとした金額を言ってくれたお陰で、私たちは結納返しに困りませんでした。(40代前半女性)
「けじめとしてやってよかった」
■結納を行なって「良かった」と思ったのはやはり「けじめ」として必要だと思ったし、本当にお嫁に行くんだと実感できたこと。
結納金や結納品、お返しの品など準備が大変だったので期間を余裕もって決めておけばよかったと思いました。(30代前半女性)
「あらかじめお返し分を引いた結納金をいただいた」
■お返しなしでその金額でと最初から決めていた。一度もらって半分返すなら最初から渡すだけにしましょうということになりました。(40代前半女性)
「『お返しなし』と取り決めた」
■結婚相手とその親に、お返し無しの結納金50万円です、とハッキリ念押しで言われたから。また、結婚記念品はお互い交換していたし、特にお返しの理由がありませんでした。(30代前半女性)
「パートナーから必要ないと言われた」
■私は何かお返しをしようとスーツや時計などを考えていたのですが、パートナーから「いらない」と固辞されました。(30代前半女性)
「結納返しの品を選ぶ時間がなかった」
■時計をお返しする予定でした。パートナー自身が選びたいと言っていたのですが、忙しい日が続き、なかなか選びにいけず、そのうちに、やっぱりいらないかな…と言い出し、結局お返ししないことになりました。(30代前半女性)
「家具や新居の購入資金にあてた」
■お返しじゃなくてそのお金で家具や新居を購入しました。お返しも自分の親が結納を行いたいと言ったのでお返しもいらないし、お返しするくらいなら結婚資金にしてくれと言ってくれたからです。(30代前半男性)
結納返しの金額相場
結納は「家」によって違いがあるうえに、地域によってもかなり慣習が異なります。
また、家同士で金銭のやりとりをするのか、当人同士が出資するのかによっても金額が変わるため、一般的な相場はないと言えます。
結納返しの金額は、最大額を結納金の半分相当とし、30万円、50万円、70万円、80万円、100万円とキリの良い数字から決めましょう。
お祝い事なので、不幸を連想させる「4(死)」「9(苦)」は避ける方が無難です。
また、伝統的な結納返し品の中には必ず「御袴料(おんはかまりょう)」が含まれます。これは、男性が袴を仕立てる料金として結納金の1割程度をお返しするというもの。
結納返しの金額で迷ったら、「相手の結婚式の衣装代分はお返しする」「結婚記念の新しいスーツを仕立てる分だけは返そう」と考えても良いですね。
お互いの地元の慣習に注意しよう!
結納返しは地域ごとに相場が異なります。
自分の地元では「結納返しなし」が一般的だったとしても、相手の地元では結納金の半分を返す「半返し」が一般的であることも。
お互いの家族の考え方だけでなく、パートナーを通して結納に関する地元での慣習をリサーチしましょう。
結納返しで贈るもの
伝統的な形式にのっとる場合は縁起物一式を揃えて結納返しを行います。
「結納返し一式セット」は結婚式場のプランナーさんに相談したり、デパートや専門店に相談して揃えましょう。
現在では伝統的な結納返し品にこだわらず、
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時計、バッグ、スーツ
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現金、商品券
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相手の希望する品、新生活に役立つもの
など幅広いものから結納返し品を選ぶ方が多いですよ。
結納返しを行うタイミング
かつては、結納が済んだあとに日を改めて結納返しの日を設定するのが正式な段取りでした。
しかし、最近は両家が遠距離にあったり、忙しくて時間的に別日を設定するのが難しかったりするケースも増えているため、結納と同日に結納返しも済ませる段取りが主流になっているようです。
結納金を受け取ったあとに、結納返しを渡して交換しましょう。
結納金なしで行う結納もある
最近では、さまざまな理由から「結納金はなしにしよう」と両家で決めるケースも増えています。両家顔合わせのように気軽な家族紹介で済ませる結納も多いようです。
結納金をなしにする場合、結納金の分を結婚後の新生活資金や結婚式費用に回したり、記念品のみを交換することも。両家でどのようにするか事前に決めておくと良いでしょう。
▼結納金なしの場合での結納の進め方
結納返しのよくある質問
結納返しに関して、プレ花嫁さんたちから寄せられるご質問にお答えします!
相手の親から「結納返しはいらない」と言われた場合はどうする?
結納返しは必要ないと言われた場合、素直に受け入れて現金のお返しは控えましょう。何も渡さないことに抵抗があるなら、簡単なギフトをお渡しするとよいかもしれません。
お相手の両親が好きなお菓子やお酒といった手土産を持って行ってみては?
その際も、お菓子などの手土産を渡そうと思っていることを事前に伝えておくと良いですね。
結納金が高額ではないため、結納返しの金額が中途半端な場合はどうする?
そもそも結納返しは金額にかかわらず、「絶対渡さなければならないもの」ではありません。しかし、いくら結納金が高額でなかったとはいえ、両家でいらないと決めていない限りそのままいただいてしまってよいものかと気になりますよね。
結納返しの金額が中途半端な場合、現金の結納返しは少なく見えるかもしれません。そのときは、現金ではなく物を贈って気持ちを伝える方法もあります。
両家が納得する形でのやりとりを
近年、結納は略式化されることも多いですが、しっかり伝統的に結納を行いたいご家庭もあることでしょう。
結納のやり方や結納金の金額、結納返しの有無に関して、最も重要視すべきは両家の考え方であると言えます。
とくに結納はお金が絡むことなので両家間でのトラブルになりかねません。
どちらか一方の考えを押し付けるのではなく、新郎新婦を通して両家の考えを把握して、もしもギャップがある場合はお互いが歩み寄る必要があります。
そしてもちろん、新郎新婦の考えもきちんとご両親に伝え、両家の両親と新郎新婦のみんなが納得する形の結納を行いましょう。
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※ 2022年3月 時点の情報を元に構成しています
「結納」 の キホン に含まれています