結婚祝いやご祝儀を現金でお送りする場合、郵送するには現金書留で送ります。結婚式に出席できない場合や、結婚式を行わない新郎新婦に結婚祝いやご祝儀を送る場合、どんな点に注意したらいいのでしょうか?注意点やマナーをご紹介します。
結婚祝いとご祝儀、違いは?
結婚祝いとは、結婚が決まったふたりに渡すお祝いの品のこと。以前は、お祝いの席(披露宴)の前にお渡しするものでした。
現在では結婚が決まったふたりに贈るプレゼントのことを「結婚祝い」ということが多く、現金でお渡しする際は「ご祝儀」として結婚式当日にお渡しするものとなっています。
実際は、プレゼントも現金で渡すご祝儀も「結婚祝い」に該当します。
結婚祝いやご祝儀で現金を贈る!それはどんな場合?
結婚する新郎新婦が結婚式を行う場合、結婚祝いは「ご祝儀」となります。
結婚式に持参することが一番多いパターンですが、結婚式をやむを得ず欠席する場合にもご祝儀を用意します。
また、結婚式を行わない新郎新婦へのお祝いとして現金を贈ることができるのはご存知でしたか?
結婚祝いを現金で贈るのはあり?
結婚祝いとして現金というのは味気なく感じるという方もいらっしゃるかと思いますが、結論としては「あり」!
プレゼントは新郎新婦の欲しいものではない場合や、他の方と被ってしまう場合も考えられます。
また、日本には内祝いという文化があるため、プレゼントという形式で贈られると、お返しの金銭的な負担が生じることも考えておくといいでしょう。
新郎新婦が新しい生活のために欲しいものが購入できることから、現金を贈ることは喜ばれることだと言えます。 現金に抵抗がある場合は商品券を用意するのもありです!
結婚祝いやご祝儀を現金で贈る場合の相場
結婚祝いの相場はいくらくらいなのでしょうか。自分に負担のない範囲で、お祝いの気持ちを表せるといいですね。
現金や商品券で結婚祝いを贈る場合の相場
「みんなのウェディング」にてアンケート調査を行なったところ、次のような結果となりました。
- 第1位 5,001円~10,000円以下 44.8%
- 第2位 10,001円 20,000円以下 29.5%
- 第3位 20,001円~30,000円以下 10.4%
- 第4位 30,000円以上 7.6%
- 第5位 3,001円~5,000円以下 6.6%
7割以上の人が1万円前後の金品をお祝いとして贈っていることがわかりました。
結婚式を欠席する場合、欠席を伝えたタイミングでお送りする金額が変動するため、少し注意が必要です。
結婚式を欠席する場合のご祝儀
披露宴に招待され欠席する場合、何らかの形でお祝いするのがマナーとされています。
返信はがきを送るタイミングで欠席を伝える場合
返信はがきの段階での欠席の場合は、プレゼントでもご祝儀でも、どちらでもよいとされています。
この時期ならば、まだお席やお料理は予約されていませんので、お祝いをする相場は、新郎新婦が準備したであろう引出物やお料理の金額を引いた、1万円くらいが相場です。
プレゼントやご祝儀は、披露宴が行われる日より前に、できれば直接渡せるとよいですね。
出席の返信をした後に欠席に変える場合
出席の返信をした後の欠席の場合は、下記の金額を目安にご祝儀をお贈りします。
- 2週間前…出席した場合の相場の半額
- 2週間以降~結婚式当日…出席した場合の相場の全額
結婚式当日から数えて2週間以内の欠席となると、お料理や引出物の手配が済んでいるというケースがほとんどです。
新郎新婦の負担を考慮して、実際に結婚式に出席する際の相場の全額を用意しましょう。
また、送るタイミングはなるべく結婚式前、もし結婚式当日を過ぎてしまう場合でもなるべく早くお送りしましょう。
▼ご祝儀の相場については、詳しくはこちらをご確認ください。
ご祝儀を現金書留(郵送)で送る方法
結婚式を控えた新郎新婦は忙しく、また現在は新型コロナの影響もあり会うことが難しいことも多いため、郵送でご祝儀を送ることを考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 現金を普通郵便や宅配便で送ることは法律で禁じられており、送る場合は「現金書留」を使います。
お金は新札を
お祝いのお金なので、結婚式に参列する際と同様に新札を用意するのがマナーです。 新しいお札を用意することで、お祝いの気持ちを表現するとされています。 現金の価値は変わらないとはいえ「贈り物」ですから、きれいなお札だと受け取る側も嬉しいものですね。
ご祝儀袋に入れて贈ろう
現金そのままではなくご祝儀袋にいれて贈りましょう。
贈り物をそのまま渡さずラッピングをしてお祝いの気持ちを示すように、ご祝儀もきちんとご祝儀袋に入れてから現金封筒にいれます。
▼ご祝儀袋の選び方についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
筆ペンで記載を
お祝いごとの文字を書く際は濃く太く書くことがよいとされています。 そのため、ボールペンや万年筆では適しません。 筆だからこそ、濃く太く表現することができます。 毛筆が最適ですが、筆ペンでも十分です。
お祝いのメッセージを同封して
現金を贈られることは新郎新婦にとってありがたいことですが、メッセージがあればよりお祝いの気持ちが伝わってきます。 綺麗な便箋や、カードなど想いを込めて選んでみましょう。
【例文】
ご結婚おめでとうございます
本来ならば直接お目にかかってお祝い申し上げるべきところではございますが
ささやかながら お祝いをお贈りさせていただきます
遙かかなたより お二人のお幸せをお祈りいたしております
お祝い事なので句読点はつけずに書きましょう。
現金書留用の封筒に入れて送る
現金書留の差出には、専用の「現金封筒」または「大型現金封筒」を使用します。
郵便法により普通郵便や宅配便を使うことは禁じられているため、現金書留という方法が必要です。
まず、中に入れる現金を入れたご祝儀袋に必要事項を書き、同封するメッセージなどを準備しておきます。そのうえで郵便局に出向き、専用封筒を購入しましょう。
専用封筒はどちらの種類であっても21円です。
ご祝儀袋に入れて送ることを考えると大型現金封筒のほうがゆとりがあるでしょう。
現金封筒(または大型現金封筒)に必要事項を記入し、中にご祝儀袋やメッセージを入れて封をします。
書留料金は、基本の郵便料金(84円から重さや大きさによる)に加え、現金書留料金が必要です。
現金書留料金は損害賠償額によって異なり、1万円までは435円。損害賠償額が5,000円増えるごとに10円加算されていき、損害賠償額の上限は50万円となっています。
【例:3万円をご祝儀袋に入れて送る場合】
- 435円(書留基本料金)+40円(損害賠償額加算)+21円(現金封筒)+140円(定形外郵便100gまでの料金)=636円
ご祝儀袋の多さは大きさやデザインによりますが、40~60g程度、さらに現金やメッセージを入れること、ご祝儀袋に見合った現金封筒は大型現金封筒のほうであり定形外郵便物になることから郵便の基本料金は140円程度と思われますが、詳細は郵便局でご確認ください。
※郵便料金や現金封筒の料金は2021年6月現在のものです。
【みんなの体験談】私たちが現金を贈った理由!
結婚祝いを現金を贈るメリットにはどのようなことがあるのでしょうか? 「みんなのウェディング」に寄せられた意見から、いくつかをご紹介しましょう。
現金は使い道が広く、お金のかかる新婚さんにぴったり
体験談
現金は一番使い道が広い 新婚生活でなにかと物入りだと思うので、現金が一番使い道が広くていいかと思って、現金を贈ることにしました。 (30代前半女性)
体験談
現金は一番喜ばれる 何かと物入りだし、正直現金が誰にでも一番喜ばれるものだと思います。 ただ、それだけではあまりにもぶしつけなので必ず手書きの手紙と、ちょっとした品物も添えるようにしています。 (30代前半女性)
体験談
現金は一番助かる 自分が結婚した時に現金以外でのお祝いももらったが、結婚生活が始まると「やはり現金をもらうと、自分達の好きなように使えていいな」と思ったから。 (20代後半男性)
新婚生活はなにかとお金がかかります。
新郎新婦にとって、一番助かるのは正直なところ「現金」でしょう。
最も役に立つはず、ということで現金を送る人は多いようです。
好みや趣味を外すことがない
体験談
好みや趣味を考える手間が省ける
物は人によって、好みや趣味が違うから現金や商品券で、自分達の好きなものに使えるし、自分が逆の立場なら、その方が嬉しいから。 (20代後半女性)
体験談
旦那さまの趣味がわからなかったので
使い勝手がよいのとやはり今後の付き合いも考え商品券を送りました。 物だとどんな旦那さまかわからないので趣味が違うのもいけないので。 (30代前半女性)
体験談
新郎新婦の喜ぶものがわからなかったので
物は何をあげたら喜ばれるか分からなかったからです。 いらないものをもらうより、自分達で必要なものを買う方が良いだろうと思います。 (20代前半女性)
体験談
現金ならば個人のセンスの押しつけがない
個人のセンスを押し付けることなく、相手にも使い勝手が良いのではと感じたためです。 相手が気に入らないものをお渡しするより無難かなと感じています。 (30代前半女性)
プレゼントは「何を贈ろうか」「これはすでに持っているだろうか」などと考えて選ぶ必要があります。
また、せっかく考えても相手の趣味と違っていた、という可能性もあります。 現金や金品ならばこの手間を省けますね。
他の人と品物が被ることがない
体験談
他の人から同じものをプレゼントされる可能性がある
本人が今持っていない物でも、他の人から同じ様にプレゼントしていただく可能性もあるので、現金にしました。 (20代後半女性)
プレゼントは他の人の贈り物と重なってしまう可能性があります。 現金ならば、そのリスクはありませんね。
結婚祝いやご祝儀に想いを込めて贈ろう
ふたりの門出を祝う結婚祝い。
コロナ禍において直接渡すことが難しいことも多いと思いますが、マナーを大切にすることで郵送という形でも気持ちを伝えることができます。
結婚式という機会がなくとも、ふたりにとっては一度しかない大事な出来事です。
お祝いの気持ちを丁寧に伝えられるといいですね◎
※ 2021年6月 時点の情報を元に構成しています
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