砕け過ぎていないカジュアルさが気持ちいい

満腹で婚礼料理の試食ができなかったこと。

割引の多さに驚かされた。タイプは全く異なるものの、その前に見たホテルウエディングと比較して内容的に十分魅力的でありながらお得度で判断すれば心が揺れた。実を言うと式場としてではなくレストランに食事に行ったら想像以上にコスパの良いランチが頂けて、ウエディングもやってると知って急遽ご案内を乞うた我々。候補に入れていたわけではないあの式場がいつの間にか上位にいるのも、良い意味で中身と値段のバランスが取れていない・・・あそこであれだけ掛けるならこちらでこれで納めてしまうのが良いかという考えによる。

もっとチャラチャラしていたなら、これほど惹かれはしなかった。もっとギラギラしていたら、きっと見向きもしなかった。ある意味、ホテルウエディングの対極にあるのかもしれない。ガラスケースの中に並ぶグッズの趣味の良さ。その向こうに見えるパーティルームのセンスが光る内装。正直かなりワクワクさせられた。

サンプル映像を見せてもらった。エンディング近くに流す両親へのメッセージビデオだった。私以上に感情を表に出さない彼女が、他人のビデオで目頭を押さえていた。他人の披露宴で泣くことなどあまり無かったが、あの式場のアイテムは人を揺すり立てる力のあるものが多く、自身の披露宴では多くの涙を呼び込めるかなどと考えてしまった。

ホテルの婚礼営業係とはまったく違う。もちろんマナーを守った接客ではあったがそもそも温度感が違った。ウエディングがどれほど素晴らしく、その素晴らしさをどれほど高めていけるかは自分たちに任せてくれという思いの伝わってくる応対だった。ウエディングをそれほど素晴らしいとも思っておらず、それを高めてなどと考えてもいなかった私が最後には彼女の気持ちに感化されていて、戸惑いながらも悪くない気分にさせられた。

アクセスの問題はない。