さるちゃんさんの故郷イタリアと、ゆうかさんの故郷日本で結婚式を挙げたおふたり。日本では、ゆうかさんのご両親だけをお招きし、衣装を着ておふたりで撮影後にそのまま衣装で会食、という婚礼をおこないました。ご両親には「食事会だから素敵な格好で来てね」と会場だけ伝え、披露宴であることは秘密にしたとのこと。サプライズの準備は簡単ではありませんでしたが、そのぶん喜んでもらえたときの嬉しさもひとしお。感謝を伝えたい対象をあえてぎゅっと絞ったことで、特別かつ濃厚な一日にすることができました。
開催時期 | 2021年11月 | ||
---|---|---|---|
|
今回の趣旨の説明や挨拶を兼ねて、ゆうかさんがご両親に向けたお手紙を読むところから食事会がスタートしました。Skypeをつなぐことで、その様子はイタリアのご家族やスイスのご友人にもリアルタイムで届けられました。お手紙の内容には、感謝だけではなく、ご両親以外のゲストがいたら書けないような率直な内容もあえて入れたそうです。ゆうかさんのあとには、さるちゃんさんがゆうかさんのご両親に向けてお手紙を読みました。日本語の先生に習って、一生懸命書いた内容に感動ムードが漂います。お手紙を通して改めて気持ちを伝えたことで、おふたりの結婚に対する周囲の理解も深まったとのことでした。
「両親に娘として感謝を伝える最後の夜にする」という思いから、入籍日の前日に今回のサプライズ結婚式を実施したゆうかさん。ご両親には当日の1週間前に、会場や集合時間などが書かれた招待状を手渡しました。お食事会だけだと思っていたご両親は、とても驚いていたそうです。
そして実は、さるちゃんさんにも、ゆうかさんはサプライズを仕掛けていました。衣装合わせは一緒におこなったので衣装は知られてしまいましたが、おかつらやお料理のことは秘密にし、最大のサプライズは、会場を伝えていなかったこと。タクシーで到着したつきじ治作の古き良き日本の伝統を体現したような空間を見て、さるちゃんさんは「Oh my God!」と何度も呟いていたそうです。
とにかくご両親には秘密で諸々の準備を進めなければならなかったゆうかさん。勘の良いお母さまにサプライズがバレてしまわないかが、最大の心配ごとだったそうです。
お母さまに悟られないように、ご実家にある思い出のアイテムなどはお母さまが寝ていらっしゃるときにこっそり持ち出したり、入浴中に準備を進められていたそうです。「寝不足にもなったし、準備する以上にコソコソすることが大変でした」とのことです。
鏡開きで指輪のお披露目・翌日に提出する婚姻届の署名・乾杯・料理の説明・ファーストバイト・サンクスバイトという順番で進みました。ファーストバイトの一品は、総料理長がその場で捌き握った天然真鯛のお寿司です。お衣装にお醤油をこぼさないようにちょっぴりハラハラドキドキのファーストバイトとなりました。
会場見学で献立表は料理長が手書きで作成してくれることを知り、おふたりとも非常に楽しみにしていたそうです。イラストのリクエストもできるということで、さるちゃんさんが好きだという「だるま」と、かわいらしい「たぬき」、そして日本を象徴する「富士山」とさるちゃんさんの出身地ナポリを象徴する「ベスビオ山」を描いてもらいました。手書きの原本はおふたりの大切な宝物となっています。
食事会が後半にさしかかったところで、ゆうかさんのお母さまが「実は渡そうと思ってたものがあって」と涙ながらに取り出したのが、なんとゆうかさんが生まれた年のロイヤルコペンハーゲンのイヤープレート。「いつか娘が家を出て行く時に渡そうと思って購入していた」というご両親の思いや、ずっと綺麗にとっておいてくれたことがとても嬉しかったそうです。
30代 東京都 & 30代 東京都
ロマンチスト・夢見がち、おおらか・ずぼら
旅行・お出かけ、グルメ・料理
家族婚のメリットをお尋ねしたところ、「ゲストの好みに合わせたピンポイントのおもてなしをできる」ということでした。確かに、年齢層も所属も異なるたくさんのゲスト全員に喜んでもらえる演出を考えるのは非常に難易度が高く、準備にも相当エネルギーを使います。その点、家族婚はゲストの反応を目の前で感じることができ、席次や引き出物の心配も不要のため、大勢をお招きする結婚式とはまた異なる楽しさを得られるのかもしれません。