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結婚式ムービーや会場BGMの曲には著作権が発生するって本当?「ISUM」の使い方も紹介

2023.08.23

結婚式の雰囲気を盛り上げてくれる音楽。入場シーンに使いたい曲、ケーキ入刀に使いたい曲、新婦手紙、退場、ほかにも歓談中はこんな雰囲気で…なんてアイデアはたくさん思いつきますよね!

日頃は、家や移動時間など、プライベートな範囲で楽しんでいる音楽ですが、結婚式の場合は公の場。私的使用の範囲を超えてしまうというわけです。 そのため音楽に関する著作権というそれなりのルールを知っておかなくてはいけません。

今回は、すべての花嫁さんに知っていただきたい結婚式の音楽の正しい使い方をお伝えいたします。一般社団法人音楽特定利用促進機構 「ISUM(アイサム)」代表・アレクサンダー・アブラモフさんへのインタビューも必見です。

まずはここから!音楽に関する著作権を理解しよう

「著作権」と聞くと、どうしても馴染みがないせいか難しく思えてしまいます。
例えば、よくネットでは「画像の著作権」が取り沙汰されていますよね。
画像には著作権があり、他人の画像を勝手に使用することは原則として著作権侵害となります。
音楽もこれと同様のことが言え、他人の音楽を勝手に使用することは原則として著作権侵害となります。

また、結婚式で市販の楽曲を流す場合、著作権の中でも、演奏権と複製権という2つの権利についてを知っておく必要があります。

演奏権とは

公に音楽を演奏したり、CDを再生したりすることができる権利で、著作者(作詞者・作曲者)が持っています。
権利処理は通常、結婚式を行う会場が著作権管理事業者に権利使用楽曲の利用申請を行い、使用料を一括して支払うことによって行っています。

※ちなみに、結婚式の見積もりに音響代があるのは、音響スタッフがBGMの操作をしていること、そして演奏権の支払いが存在することも理由になっていると考えられます。
また、結婚式ごとに使用する曲数などが違ったとしても、多くの会場では使用する平均的な曲数などを考慮して、音響代は一律の金額を設定しています。

複製権とは

音楽を複製(コピー)することができる権利で、著作者だけではなく、著作隣接権者(アーティストやレコード会社など)も持っている権利です。
私的使用のための複製の場合を除き、権利者の許諾なしで、CDのコピー(複製)や、プロフィールムービーなどのDVDにBGMとして曲をいれる行為は、複製権の侵害にあたります。

そこで、対応の方法としては、複製する曲の権利者に事前に申請し、許諾を得て、使用料を支払うことで使用することができます。

まずは、以上の2つを知っておくことが重要です。
BGM集やスライドショーを作成する場合は、十分に気をつけましょう!
また余興をお願いする場合も、おふたりからこのことをきちんと伝えて、せっかく作ってくれた映像が当日流せないということがないようにしてください。


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より自由に、そしてより多くの音楽を使えるように

最低限必要な知識を学んだところで、ここからは結婚式にて音楽を実際に利用する際のお話を、プロの意見として、今回は「一般社団法人音楽特定利用促進機構(ISUM)」のアレクサンダー・アブラモフ代表にお話をお伺いしました。

編集部 GOMA

本日はよろしくお願い致します。

ISUM アブラモフ代表

よろしくお願い致します。

編集部 GOMA

まずはじめに、通常結婚式で音楽を使う場合ってどのようなフローが必要なのですか?

ISUM アブラモフ代表

これまでは、新郎新婦が使いたい曲をプランナーさんや式場の方に言って、それらの曲を利用できるよう、JASRACなどの著作権管理事業者へ申請してもらって使用料を支払い、別途、楽曲ごとに異なるレコード会社などの著作隣接権の権利者とは直接交渉をしてもらって…というような流れでした。
もちろん許諾がおりなければその曲を使うことはできませんし、利用料金も一律ではありません。

編集部 GOMA

なるほど!
思っていたより曲を使うって大変なことなのですね。

ISUM アブラモフ代表

そうですね。
多くの方が複雑だと思われるかと思います。
その課題を解決しようと思って立ち上がったのがISUMなのです。

編集部 GOMA

と、言いますと?

ISUM アブラモフ代表

ISUMは、結婚式で利用される市販CD音源をコピーして利用する際に必要な、著作権・著作隣接権の権利処理と権利使用料の支払処理を、オンライン上で一括して簡単に出来るシステムを提供しています。
ブライダル業界の関係者が簡単に適法利用出来る環境を創ることによって、ブライダル業界と音楽業界の間に「ウィン・ウィンの関係を構築する」ことを目的として設立をしました。 要するに、ストレスなくクイックリーに新郎新婦が好きなように曲を使えるような仕組みを作りたかったんです。
我々は、これまで、この楽曲利用に関する複雑な仕組みにブライダル事業者が頭を悩ませていた現状を目の当たりにしてきました。
そういった実体験も踏まえ、「業界全体で音楽をもっと簡単に、適正に数多く使ってもらいたい!」と思ったのです。

編集部 GOMA

なるほど!
具体的にどのように使えばいいんですか?

ISUM アブラモフ代表

まず、新郎新婦の皆さんはプランナーさんや式場の方に相談して、使いたい曲をISUMのHP上にある楽曲データベースで見つけて下さい。
ネット上で簡単に利用申請ができます。
もちろん、データベースに載っている曲は、すべて正式に許諾のおりているものです。
ですので、先ほどお話ししたような複雑なフローは必要ありません
新郎新婦の方もプランナーの方も手間なく、安心して音楽を使うことができるのです。

編集部 GOMA

さっきよりもずっと簡単そうに聞こえます♪
曲数としてはどのくらい登録してあるんですか?

ISUM アブラモフ代表

現時点では、約8000曲ほどISUMでは登録があります。
ですので、定番からトレンドのものまでは、ほぼご用意があると言っていいと思います!
もし、登録がない場合でも、サイトからリクエストをしてもらえれば、必ず許諾いただけるという保証はできませんが、使用できるようISUMが全力で権利者と交渉を行います。

編集部 GOMA

それは嬉しいですね♪
この楽曲リクエストのサービスを活用して、ぜひ多くの花嫁さんに正しく音楽を使っていただきたいです!

ISUM アブラモフ代表

音楽は、誰でも簡単に結婚式をクリエイティブにできるツールです。
なので、より多くの人に手軽に自由に音楽を取り入れ、自分たちらしい結婚式を叶えて欲しいと思っています。

編集部 GOMA

素敵なメッセージありがとうございます!
音楽へのこだわりが強い新郎新婦さんも多いことと思いますので、ぜひこの声を届けたいと思いました。
本日は、ありがとうございました。


おふたりの結婚式において、曲は必要不可欠のはず。
ぜひ、正しく理解して楽しい当日をお迎えください♪


取材協力:一般社団法人音楽特定利用促進機構(ISUM)

みんなのウェディング相談デスク


※ 2016年3月 時点の情報を元に構成しています

みんなのウェディングアドバイザー