女性どうしのカップルであるおふたりが挙げた結婚式のコンセプトは「想彩(おもいいろ)LIFE」。「これまでの人生でおふたりを支え、彩りを加えてくださったゲストに感謝を伝えたい」という思いが込められています。ゲストから「ふたりらしい、印象に残る結婚式だった」というお言葉をいただいた結婚式。おふたりはコンセプトに合わせたオリジナリティ溢れる方法で、ゲストに日頃の感謝を伝えられました。
開催時期 | 2022年5月 | ||
---|---|---|---|
総額 | 601万円~700万円 | ||
|
おふたりは「当たり前だと言われることを覆すような結婚式にしたい」と考え、従来の形にとらわれない入場方法を選択。バージンロードはお父さまと一緒に歩くことが多いですが、大切なご家族全員と歩くことにされました。「一緒に歩いてくれた母も嬉しそうでした。これまで私たちを育て支えてくれた、大切な人たちと手を繋いで歩くことなんて後にも先にもないかもしれません。かけがえのない、特別な時間を過ごすことができました」とみきさん。集まってくださったゲストの前で人生の誓いを立て、パートナーであることを承認していただきました。
今の日本の法律では婚姻関係になれないおふたりにとって、結婚式はゲストの前で一生を添い遂げることを誓い合い、証明する日です。「私たちにとって節目となる大切な日になりました。今までこれだけたくさんの人に支えられ、楽しく生きてこられたことを改めて実感できましたね」とみきさん。
結婚証明書は、真っ白なキャンバスをおふたりの人生に見立てた、ウェディングキャンパス。たくさんの方との出会いによって、おふたりの真っ白だった人生に彩りが加わったことをイメージされたそう。挙式が始まる前、ゲストのみなさまに承認サインの代わりに色を塗っていただき、世界にひとつしかない彩り豊かな結婚証明書が完成しました。リング掛けの役割も兼ねています。
コロナ禍でもできるだけ多くのゲストが参加できるように、おふたりは結婚式の様子をオンライン配信することに。「LGBTの方々などに、同性カップルでも結婚式を挙げられることをお伝えしたい」という思いから、当初は不特定多数の方が閲覧できるInstagramでライブ配信することを考えていたそうです。しかし、リアルで披露宴に参加するゲストのなかには「仕事の関係もあり、コロナ渦で結婚式に参加していることを不特定多数の人に知られたくない」という方も。そのようなゲストに配慮して、一部の人だけが閲覧できる形でオンライン配信されました。
おふたりは100名以上のゲスト一人ひとりと、できるだけ多く交流できるようなくふうを凝らしたそうです。そのひとつがエスコートカードにもなる「ウォールレター」。手紙にはゲストとの思い出や感謝の気持ちを書いて、おふたりの気持ちが伝わるようにしました。みきさんは「手紙の内容から、お互いのゲストとの関係や思い出を知ることができて、より相手のことを知ることができました」と感じられたそう。
また、ゲストには「スピーチリレー」をしていただきました。「いろいろな人たちとの関わりがあって、私たちは今ここにいます。そのことを証明したかったので、小学校から社会人まで、それぞれの時間を共に過ごした人たちに一言ずつスピーチしていただきました」となかちゃんさん。
おふたりは「日本一周をする」という夢をお持ちで、はじめに行く場所をゲストと一緒に楽しみながら決めたかったそうです。そこで、ゲストが日本地図に向かって投げたダーツが刺さった都道府県から旅をすることに。くじ引きでお願いしたゲストにダーツを投げていただいたところ、福島県からスタートすることが決まりました。「仕事の関係で日本一周の出発はもう少し先になりそうですが、2年前から叶えたかった私たちの夢なので、必ず実現させます」となかちゃんさん。
なかちゃんさんの「ありきたりな演出はしたくない」という思いを汲み、当初、ケーキセレモニーはしない予定だったそうです。しかし、みきさんは興味があることを知ったプランナーさんが、おふたりに新鮮な演出を提案してくださり、実現できたそうです。「それぞれが手にした包丁で真っ白なケーキに入刀すると、カラフルなM&M'Sのチョコレートが飛び出す演出になりました。ファーストバイトも自分自身で手にとって食べるなど、自由な演出はゲストからも好評でしたね」とみきさん。
ご友人とのハロウィンの仮装で使ったところ、想像以上に似合っていたことからおふたりのモチーフになったバナナの被り物。「しんみりしたままではなく、ゲスト全員が笑顔で終われる式にしたい」という思いから、バナナを被って退場されました。
おふたりが結婚式で一番大切にしたかったのは、ご家族への手紙です。しかし、「感謝の気持ちを伝えたいけれど、その場では絶対に泣いて読めなくなる」と想像して、それぞれのご家族に宛てたムービーを作成することに。「ムービーにすることで普段は恥ずかしくて伝えられない感謝の気持ちを伝えることができました。DVD化したムービーを受け取った母からは『ありがとう、泣くね』と言ってもらえて制作してよかったです」となかちゃんさん。結婚式の定番演出は新婦から家族への手紙ですが、おふたりは「どちらか一人ではなく、パートナーそれぞれが大切な家族へ感謝の思いを伝えることも素敵だと思いました」と振り返ります。
私たちは女性どうしの同性カップルです。私たちのようなカップルも当たり前に式を挙げられるし、たくさんの人が祝福してくださいました。カタチにとらわれず、私たちらしい結婚式にしたいと思い、たくさん準備をしました!私たちの結婚式が誰かの勇気になったり、こんな人たちがいることを知るキッカケになったら嬉しいです。
20代 高知県 & 20代 高知県
ポジティブ、個性的、おおらか・ずぼら、ひとを楽しませるのが好き
スポーツ・観戦、旅行・お出かけ
「LGBTへの理解を広げたい」という思いから、おふたりやご両親、ご友人のさまざまな想いを多彩な色で表現するというコンセプトを決めたおふたり。そのコンセプトに合わせた演出やコーディネートによって、一体感があって印象に残るだけでなく、おふたりの想いがしっかりと伝わる結婚式となりました。