結婚式への招待ゲストが確定すると、披露宴の席順を決め、席次表を作成します。
ゲストの肩書きの書き方、親族への敬称の使い方などに気をつけながら作成しましょう。
今回は席次表の書き方についてご紹介します。
参列ゲストの肩書き
招待状を送付し、参列ゲストが確定したら、当日のための「席次表」、「席札」などのペーパーアイテムの作成に入ります。
手作り・外注に関わらず、意外と盲点になりがちなのが参列ゲストの肩書きの書き方です。
フォーマル度が上がるにしたがって、肩書きをきちんと書く必要が出ます。
一方アットホームな披露宴だからといって自由に表記してよい、というわけでもありません。
最も大切なことは両家の表記が統一されていることです。
肩書きの表記については、ふたりの意向ばかりでなく、 両家の習慣、両親の考え方も考慮しつつ、準備していきましょう。
肩書きの基本的な構成
席次表の肩書きの表記には、参列ゲストと新郎新婦との関係を明らかにする、という目的があります。
そして、ふたりの交流関係、またふたりがお招きした方の傾向が明らかにされます。
かつては、両家でどのような有力者を招待しているかを示すために、肩書き表記がとても重要視されていました。
現在は、オリジナリティあふれるさまざまな結婚式や披露宴の形が見られることもあり、 肩書き表記にこだわる傾向はそれほど強くはないようです。
とはいえ、やはり結婚式・披露宴はふたりの新しい門出の場。
おさえるべきマナーはおさえる必要があります。
たとえ後輩でも「同僚」「友人」と表記
席次表では、次のようにふたりとの関係を表記します。
例)
新郎会社 上司 ○○様
新郎会社 先輩 ○○様
新婦大学 友人 ○○様
などです。
注意すべき表記としては、たとえ「後輩」であっても「同僚」、「友人」とします。
ゲストは「お招きしている」ので、自分よりも下である、という表記はしません。
慣例のマナーなので、気をつけましょう。
主賓などの上席ゲストの肩書きは要チェック!
主賓など、上席ゲストに関しては、新郎新婦との関係性だけでなく、 そのゲストの職場での肩書き表記をする必要があるでしょう。
名刺などを確認して現在の役職名を間違いのないように細心の注意を払いましょう。
例)
○○商事株式会社
代表取締役社長 ○○ 様
株式会社○○ ○○部 部長 ○○ 様
退職してしまったゲストには配慮を
配慮が必要なケースは「元上司」や「元同僚」など、そのゲストがすでに退職してしまっている場合。
この場合、現在の役職、または新郎新婦と最も関係性が深い肩書きを表記することが最もスマートですが、ゲスト本人にこだわりがある場合があります。
少し気を遣いそうなケースの場合は、事前にゲスト本人に確認をとってもよいかもしれません。
どこまでの肩書き表記をするかは、ふたりの考え方や両家両親の意向もあるでしょう。
たとえば、ペーパーアイテムの準備を始めてから、結婚式当日までの間に人事異動の時期をはさむ場合、 肩書き表記をするかどうかを含め、ふたりで方針を決めておくとよいですね。
恩師の敬称は「先生」or「様」
恩師の敬称については「先生」、「様」のどちらでも良いとされています。
例)
新郎恩師 ○○ 先生(あるいは「様」)
ただし、これも新郎新婦との関係性、両家の意向もあるので、必ず確認しながら進めましょう。
親族の場合
親族では、どちら側の親族であるかを明らかにします。
基本的に親族には「様」を使います。
例)
新郎 伯父 ○○ 様
新婦 叔母 ○○ 様
なお、「おじ」「おば」はご両親との兄弟関係によって、 いとこは性別と新郎新婦より年上か年下かによって漢字が異なるので気を付けましょうね。
例)
父の兄→伯父 父の妹→叔母
新郎より年長の男性のいとこ→従兄
新婦より年下の女性のいとこ→従妹
ただし、従弟や従妹の表記については「上下」をあらわしてしまう、ということで、あえてさけるケースもあるようです。
その場合には年上年下関係なく、従兄、従姉と表記します。
新郎新婦の両親と兄弟姉妹
新郎新婦の父母、未婚の兄弟姉妹、 祖父母でも同居している場合は敬称を使わないとされています。
例)
新郎 父 ○○
新婦 妹 ○○
一方、結婚している兄弟姉妹には「様」をつけます。
夫婦での参加の場合、「妻」の名前を表記せず「令夫人」とするケースが一般的ですが、マストではありません。
プランナーと相談しつつ、両家の慣例をくみ取って表記するようにしましょう。
例
新婦兄 ○○ ○○ 様
○○ ○○ 様 令夫人
新婦義兄 ○○ ○○ 様
新婦姉 ○○ ○○ 様
お子様ゲストには、「○○ 様 御子息」など「御子息」「御令嬢」に「様」をつける表記がフォーマルですが、小学生くらいまで、さらに親族であれば「○夫 くん」「○美 ちゃん」としても大丈夫です。
席次表作成の注意点
披露宴での席順は基本的に新郎新婦に近い方が上席です。
主賓→来賓→友人→親族→家族
参列ゲストにおいて、主賓がトップ、その他の来賓は社会的地位の順に配席するといわれています。
そして、親族は、社会的地位よりも血縁の順が優先です。
主賓は来賓席の新郎新婦側最も近い上席にします。
ご夫妻のゲストは夫が上席、妻はその隣が一般的。
小さなお子様ゲストはご夫妻の間に配席するケースが多いようですが、他のゲストとの関係性から必ずしもその位置でなくてもかまいません。
主賓と来賓に関しては、「上客」のため、新郎新婦両家の主賓と来賓を同じテーブルに配す方法もあれば、新郎側、新婦側と分ける方法もあります。
配置ということでは、最近「交流をもってもらいたい」ということで、 あえて新郎側新婦側の友人を同じテーブルにするケースもあるようです。
ふたりの意向や両家の慣例、参列ゲストの構成を考慮しつつ検討しましょう。
おまけ・席札の表記
席次表とセットで用意する席札は、参列ゲストが間違いなくその位置に座って頂くための目印です。
基本的に、参列ゲスト本人に対して明確にわかれば大丈夫。
ただし、フォーマルなマナーとして、ご夫婦ゲストが隣り合った席であれば、
例)
○○ ○○ 様
令夫人
とする表記が一般的です。
しかし、そのテーブルがすべてご夫婦ゲストだったり、ご夫婦の席が離れている場合には
「誰の令夫人?」となってしまいます。
この場合は、
例) ○○ ○○ 様 令夫人
あるいは、
○○ ○子 様
と表記するようです。
まとめ
先輩カップルたちから「席次表と席順は意外と時間がかかる!」という感想が多く寄せられています。
参列ゲストが確定するのは、結婚式・披露宴の1ヶ月前であることがほとんど。
この時期は他にもするべき準備がたくさんあります。
肩書きや、両家の意向など、席次表の作成には意外と細かい確認事項があり、
判断に迷ってしまうことがたくさん出てきます。
スムーズに進めるために、席次表や席順は、 招待ゲストを考えた段階でだいたい決めておいてしまうことがポイントです。
バタバタしないためにも、プランナーに相談し、両家両親と連絡を密にとりながら、 早めに決めておくことをおすすめします。
※ 2016年8月 時点の情報を元に構成しています
「席次表」 の キホン に含まれています