隅々まで手入れの行き届いた会場の美しさ

庭園での写真撮影時の落ち葉

とにかく安く結婚式を挙げたいのであれば、他の場所をお勧めします。決して費用は安くありません。
しかし、招待客にいい式だったと思ってもらいたい、そしてなによりいい式だったと自分たちが満足したい、いつまでも思い出したくなるような式にしたいと思うのならば、支払うだけの価値がそこにはあります。

といっても私たちの結婚式はあれこれ盛り込まず、「これだけあればとりあえず結婚式はできる」といわれた基本のプラン以外のイベントはほぼ入れませんでした。
ケーキ入刀、キャンドルサービス、鏡開き、ファーストバイト、指輪の交換…などなど、すべてやっていません。
それに加えて高砂を使わずに招待客に混じって食事をしたり、人前式をロビーでなく披露宴会場でやったり。
決してオーソドックスな式ではなかったかもしれません。
ただし、会場の装花や音楽など、自分たちの結婚に対する覚悟を招待客の皆様それぞれに五感を通じて感じてもらえるよう、こだわりたいところにはとことんこだわりました。

そのこだわりにしっかりと向き合い、とことん付き合ってくれる一流のプランナーさんやフローリストさんや司会者さんやスタイリストさんがいて、当日それをひとまとめにして一段も二段も格を上げてくれる一流の会場がある。もう一度過去に戻って結婚式を挙げられるとしても、わたしはこの会場を選ぶと思います。

入り口に一歩でも足を踏み入れれば、どの場所に立ってどの角度に目をやっても、そこには手入れの行き届いた和の空間が広がっています。窓や扉の外には鯉のいる池や日本庭園が、通路には生け花やオブジェが。その一つ一つが主役になれるであろう空間で、和装で着飾った自分たちが主役となる時間はなんとも贅沢で、また身の引き締まる思いでした。
ただ、慣れていない和装で石畳の上を歩くのは最初少し怖かったです。介添えさんがいつでもフォローしてくださるのでなんの心配もないですが。

オーソドックスにこだわらなかった分、オリジナルといえばオリジナルになったと思います。
会場の装花に野菜や稲を使ってもらったり、高砂を使わず招待客の皆様の中に入って一緒に食事をとったり、デザートの和菓子を配ったり。（和菓子は持ち帰ることができるよう特別にケースに入れていただきました）
自分たちでもてなしをする、目でも耳でも舌でも五感を使って楽しく過ごしてもらう、自分たちの結婚への覚悟を見てもらう。そのためのこちらの思い付きをしっかりそれぞれのプロの方に形にしていただけたと思います。

和装で結婚式を挙げました。
早めの段階で選びに行くことができたので、いろいろな中から選ぶことができました。
ただし、プラン内の値段設定で選べたのは白無垢だけだったので、追加料金を支払って赤い色打掛を着ました。とてもきれいだったので選んだものに迷いも後悔もないですが、もし他のものを気に入っていたらもっと高額になっていたなぁと思うと、プランの料金内に収まる色打掛の候補がいくつかあるといいかなと思います。

プランナーさんをはじめ、フローリストさん、司会者さん、スタイリストさん、カメラマンさん、そして車屋のスタッフの皆さんそれぞれがプロとして一流の仕事をしてくださいます。
緊張していても頭が真っ白になっていても、着慣れない衣装を着ていても、なんの心配もありません。

隠れ里車屋の名前のとおり駅や大通りからは外れた場所にありますが、最寄り駅からの送迎バスもありますから問題ありません。むしろ、外れているからこその静けさ、特別な空間という価値がつくのだと思います。