「国の重要文化財で結婚式ができる」こう聞いたら、ちょっと興味が湧きませんか? しかもそれが無料でプレゼント!だったらなおさらのこと。 じつはこれ、実際にあったお話なんです! 重要文化財に登録されている自由学園明日館が、結婚式のプレゼント企画を実施。 今回は、その当選者で「ナシ婚」カップルだった家族が実現した、自由なカタチの結婚式の様子をお届けします♪
今回プレゼントに見事当選した、ゆかりさんファミリー。
同じ職場で出会ったゆかりさんと新郎さん!付き合って1年ほどでプロポーズを受けゴールイン♪
小学1年生になる娘さんと3人家族に♡入籍はしたものの結婚式は挙げずに、いわゆる「ナシ婚」でした。
ふたりの結婚式のこだわりポイント♪
ふたりの結婚式のこだわりポイント♪
①建物の美しさを活かし、あえて飾らないシックで大人っぽい挙式会場
②ゲスト参加型でありながら詰め込みすぎないシンプルな挙式演出
③ゲストが気軽に参加できるカジュアルなドレスコード
ゆかりさんご夫妻がこだわったのは上記の3つ! 「派手なことや目立つことはあまりしたくない」と思っていたおふたりは、なるべく落ちついた式を希望しました。
結婚式データ
挙式日:2018年7月7日(土)
ゲスト数:約20名
準備期間:1ヶ月半
費用:明日館のプレゼント企画で0円 (司会、演奏、新郎新婦衣装、ブーケ、メイク、結婚証明書など含む)
当日の天気:晴れ
結婚式の内容;挙式(人前式)のみ。披露宴はなし。
応募のきっかけはお姉さん!明日館の結婚式プレゼント企画に申し込んだ理由
今日は明日館のプレゼント企画で行われたゆかりさんの結婚式についてお伺いしたいと思います。 今回の応募のきっかけを教えてください。
11歳年上の姉からの紹介でした。豊島区在住のカップル限定で結婚式のプレゼント企画があるよと教えてもらったのがきっかけです。 もともと姉夫婦が結婚式を検討しており、姉の夫が建築関係の仕事のため、重要文化財である「明日館」で結婚式をと考えていたようですが、残念ながら姉夫婦は応募の条件に合わず、豊島区に住んでいて結婚式を挙げていない私たち夫婦にぴったりだとおすすめしてくれました。
そうだんたんですね!ゆかりさんは入籍のみで結婚式はしない、いわゆる「ナシ婚」とのことでしたが、結婚式をすることは考えていなかったのでしょうか?
結婚式は挙げたいと思っていましたが、私自身が再婚だったこと、夫が式をすることに消極的だったこともあり、入籍のみにしました。 姉からの紹介で「プレゼント企画なら応募してみようかな?」と思い、夫に相談したところ「いいんじゃない?応募してみれば?」と。 夫の一言が後押しとなりました!
もしかしたらゆかりさんのそんな想いに、旦那さんも気づいていたのかもしれませんね。愛を感じます!
【式場】豊島区にある緑豊かな重要文化財の明日館
自由学園明日館は、1921年羽仁吉一、もと子夫妻が創立した校舎として、巨匠フランク・ロイド・ライトの設計により建設されました。1997年(平成9)5月、国の重要文化財指定を受け、2001年(平成13)保存修理工事を経て同年11月に再開業しました!
【挙式】ゲストが見守るなかでの人前式!新たな家族の門出を
結婚式当日の流れを教えてください!
当日は挙式のみで、時間にして20分ほどでした。 まず娘がリングガールとなりバージンロードの先頭を歩き、その後ろに夫婦ふたりが続きました。
堂々と歩いている娘さんの姿が立派です!
会場もせっかくの文化財である建物をそのまま活かしていて、シックな雰囲気でまとまっていますね。
バージンロードの左右に着席しているのが私たちの親族です。
挙式会場となった講堂では、当日の午前中にコンサートが開かれていて、左右のスタンド席には観客の方々がそのまま残って一緒に祝福してくれました。
それも明日館ならではですね!
伝統的な日本の挙式では地域の人などにも花嫁行列をして、祝福される文化がありましたが、最近では招いたゲストだけになってしまいますよね。
知らない方からも祝福していただけるって、昔ながらの日本文化のようでとっても素敵なことですね♡
午前中演奏していた方たちが、式でも演奏してくれました。
生演奏って珍しいですね!音楽は何かリクエストしたんですか?
BGMそこも全然こだわっていなかったのですが、せっかくなので入場の時にヨハン・パッヘルベルの「カノン」を演奏してもらいました。「カノン」をお願いしました。
入場の後は人前式なので、結婚宣言をしました。宣言の言葉は、オリジナルで考えました。
どのような言葉を宣言されたのか気になります!!
夫が、『この日を記念日としておいしいものを食べます』。私が『おいしいものを作ります』。娘が『3人で仲良く暮らします』と誓いました。
式の準備で、宣言の言葉を考えるのに一番時間をかけましたね。
3人それぞれで宣言するって良いアイデアですね♪
他の人とかぶらず自分たちらしさが出せて、ゲストの心にも響きますし、なにより家族それぞれが考えることを通して、あらためて家族になることを意識できそうですね 。
家族3人での結婚宣言の後は、娘さんがリードしながら指輪交換。
親族が見守るなか中、誓いのキスへと続きました。
挙式の演出はいろんなことを盛り込まず、シンプルで自分たちらしい式をしたいというのが、ゆかりさんたちの希望でした。
何もない式ではなくって、1つひとつを大切にする式。
お話を聞いていると、そんな想いが込められた式のように感じました。
【サプライズ】お姉さんへ感謝の気持ちを伝える演出をリクエスト
結婚式を挙げるきっかけを作ってくれた姉夫婦に感謝の気持ちを伝えたいと考えました。
会場のスタッフの方に相談したところ、明日館で結婚式を検討していた姉たちに、サプライズでバージンロードを歩いてもらおうと提案してくれたんです。
お姉さまが希望していた式場である明日館でそのサプライズは、とっても喜ばれる演出ですね!
挙式中、突然の指名に驚くお姉さん夫婦!
生演奏でフェリックス・メンデルスゾーンの「結婚行進曲」が会場に流れます。
プレゼントのブーケを受け取り、バージンロードをお子さんと一緒に笑顔で歩きました。
お写真からもとっても嬉しそうな様子が伝わってきますね♡
姉妹ふた家族でバージンロードを歩けるなんて、とっても良い思い出ですね♪
【ドレス】大人ウェディングにぴったりなレーシーでシンプルなデザインを
ドレス、スタイルの良いゆかりさんにとってもよく似合っています!どうやってこちらのドレスを選んだんですか?
あまり肌を露出する感じは嫌だったので、レースで隠れる「イノセント」のドレスを選びました。何着かは見ましたけど、そんなには悩まずこちらに決めました。
旦那さまのタキシードもよく似合っています♪
夫の衣装もプレゼント企画のなかに含まれていました。
娘には、私たちの衣装と式の雰囲気に合う別でドレスを買いました。
娘さんのドレスにも、ゆかりさんと旦那さんの衣装の色がそれぞれ入っていたり、蝶ネクタイと胸元のベルトがリンクしていて、みなさん一体感がありますね。似合っていて素敵です♡
【結婚式準備】準備期間は1ヶ月半!
結婚式の準備期間が1ヶ月半と、通常の準備期間(約1年)と比べて非常に短いですがこれはどうしてですか?
当選の知らせが、挙式の約1ヶ月半前だったので、自然とそうなりましたね。
なんと!当選の知らせを受けた時はどんなお気持ちでしたか?
もうほんっとびっくりしちゃって、すぐに姉に連絡しました!その後、夫に旦那さんに伝えたんですが、なんか全員がビックリ状態でした(笑)
明日館については、今回の企画で初めて存在を知りました。
打ち合わせの際に実際行ってみて、池袋駅近くとは思えないくらい閑静で緑豊かな施設だなと思いました。
建物自体が歴史のある建築物なので、挙式ではそのまま活かそうと考え装飾はあえてお願いしませんでした。
もともとの建物が有名な建築家によって設計され、重要文化財にもなっていますので、ありのままを楽しんでほしい気持ちすごくわかります。
生の演奏や、コンサートを聴きに来ていた方、カジュアルな服装で列席された方、皆さんがこの講堂に馴染んでいる様子が伝わってきます。
式場のスタッフの方がとても親切で、いろんなことを提案してくれました。
ただ、あまり内容を盛り込まずシンプルにしたいという想いがありそれを伝えて、逆にこちらからいろいろ削らせてもらいました。
椅子の配置などもスタッフが話し合って、考えてくれたおかげで、厳かな雰囲気が出ています。
明日館のスタッフさん達との1枚。
姉へのサプライズなどとっても親身になって、自分たちらしい式作りをサポートしてくれました。 館長である福田さん、スタッフの皆さんが、良い式を挙げてほしい!っていう気持ちでいっぱいだったことには、本当に感謝しています。
【挙式を終えて】新たな日々の始まりとなった1日●
実際に結婚式を挙げてみて、周りの方の反応はいかがでしたか?
まず「結婚式をするよ!」って周りに言ったら、みんながすごく喜んでくれたことが自分たちも嬉しかったです。 とくにお義母さんが喜んでくれたことがなによりでした。
結婚式で、涙を流す新郎のお母さま。
感動している様子がとても伝わってきますね。
参列されたゲストの服装がとてもカジュアルですが、なにかドレスコードがあったんですか?
挙式のみの短い時間の結婚式だったので、ゲストに負担をかけたくないと思い「普段着で来てね!」と事前に伝えました。 子供がいる親族が多いので、呼ばれた側も来やすいように、緊張感なく気軽に来てほしかったんです。
5人兄弟のゆかりさんの挙式には、それぞれのお子さんも集い、とてもにぎやかで明るい雰囲気になったそう♡
娘さんが結婚式で大活躍されましたね!
はい!式の準備のドレス選びの時から協力的でした。 試着しているときに「お母さん、かわいいよ!」とこちらの気持ちをあげてくれるようなことを言ってくれて。 当日のリングガールも堂々と努め、こちらの緊張を和らげてくれてとても頼りになりました。
とってもムードメーカーですね!
あと、結婚式の準備をとおして夫と娘の距離が近づいたこともすごく嬉しかったです。
ゆかりさんと旦那さまだけでなく、娘さんと旦那の仲もあらためて「結ばれた」式となったのかもしれませんね。 写真からも伝わるとおり、おふたりの結婚式をとても楽しんだ娘さん♡ 家族の一員として参加できたことは、娘さんにとても良い思い出になったのではないでしょうか。
結婚式を挙げた後の旦那様の反応はいかがでしたか?
夫も、ひとつの区切りになったから、やって良かったと言っていました。
皆の前で宣言することで、入籍して一緒に暮らして、という生活に結婚式が新たな日々の始まりのような役割を果たしたのかもしれません。
挙式後にゆかりさんがやってみたかったという、額縁を使った写真撮影をしたそう♪ 家族の絆が伝わってくる、良い写真です♡
結婚式を挙げるか迷っているカップルへメッセージ!
結婚式を挙げようか迷っているカップルに向けて、メッセージをお願いします!
今回結婚式を挙げてみて、私たちと同じように再婚の人や、ステップファミリー、アラフォーなどの同じ世代や同じ境遇の方にも結婚式をしてほしいと思いました。
いくつになっても女性がメイクして綺麗になるって嬉しいこと。
女性が年齢を気にしたり、女性側が再婚だと結婚式をやりたいと言いにくい。
そんな女性側の想いも、男性にわかってもらえたらと思います。
あと、日本の結婚式って値段が高すぎるなって思います。
従来の決められた内容や、しなければいけないと思ってしまう結婚式の固定概念に縛られず、もっと気軽に自分の大切にしたいことを考え、自分のスタイルにそって自由な結婚式が挙げられたらと思います。
明日館のプレゼント企画をきっかけに結婚式を挙げたゆかりさんファミリー。 極力シンプルな結婚式でありながら、大切な人たちの前で誓いを新たにすることで、「結婚式を挙げる意味」を実感できたのではないでしょうか。 さまざまな事情があり「ナシ婚」を選択したカップルも少なくないと思います。 でも、今回のインタビューを経て、ゆかりさん達のように「やっぱり挙げて良かった!」と思える、形式にとらわれないウェディングがどんどん増えてくると良いなと感じました。
今は「ナシ婚」の方も、ゆかりさんファミリーのようにひとつの区切りをつける結婚式を検討してみてはいかがでしょうか?
▼この結婚式が行われた会場はこちら
会場名 | 重要文化財 自由学園 明日館 |
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式場ジャンル | ゲストハウス |
収容人数 | 40人~80人 |
定休日 | 水曜定休 |
受付時間 | 10:30~17:30 |
住所 | 東京都豊島区西池袋2-31-3 |
※ 2018年10月 時点の情報を元に構成しています
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