結婚式の文化は国によって本当に様々!伝統衣装に、不思議な風習、結婚の儀式が何日も続く、なんて国も!ブーケトスや、サムシングフォーのおまじないなど、日本でも海外の結婚式演出がたくさん取り入れられるようになってきましたが、まだまだ知らない素敵な文化がいっぱい♡この連載では、国ごとの実際の結婚式の様子をレポート形式でご紹介します♪
運命の「アモーレ」!
今回、お話を聞かせてくれたのはTさんご夫妻。
新郎・イタリア、新婦・日本の国際結婚カップルです♡
ふたりの出会いは、新婦が大学時代に、旅行で日本に来ていた新郎に道端で出会ったのがきっかけという何ともロマンティックなもの!
その後、新郎の猛アプローチの末に交際をスタートさせ、1年半で婚約。
しかし、当時はまだ新婦が大学生だったということもあり、彼女の両親は大反対。
そこで新郎は説得するために、イタリアで生活する環境や、イタリアで働くとしたらどのような仕事があるのかなどをレジュメにまとめて、新婦の両親に掛け合ったそう。
そんな熱心な彼を見て、新婦の両親も結婚を認めてくれ、めでたく2016年6月にゴールイン。
そんなふたりの北イタリアの「トレント」で行われた結婚式の様子をご紹介します!
イタリアの結婚式って?
ふたりの素敵な結婚式を紹介する前に、一般的なイタリアの結婚式についてお話しします。
イタリアの結婚式は、日本にない習慣がいっぱい!
挙式会場の選択肢は2つのみ
挙式会場は、
- 役所(コムーネ)
- 教会
から選ぶことができます。
役所での式は、その街の市長が式を執り行います。
さらに、役所での式は挙式料がタダというから驚きです。
教会での式では、神父様が式を執り行うところは日本と一緒で、その他には「産まれた子供をクリスチャンにしなさい」という言葉を神父様から言われます。
さすがキリスト教の国ですね。
証人の署名
新郎、新婦それぞれ自分の大切な人を証人 (testimoni di nozze(テスティモーニ ディ ノッツェ)に立て、式ではこの証人に署名をしてもらう必要があります。
ふたりのルールを役所に提出!?
ふたりで決めた財産絡みのルールを、結婚式の前に役所に提出する必要があります。これは、離婚の際に財産でもめないようにするためのものです。
結婚式は一族にとっての大イベント!
結婚式は一族の大イベント。
どんなに遠い親戚でも、親族の結婚式には家族一同で参加するのが当たり前♪
万が一、出席できなかった場合には後日お祝いを贈ってくれるそう。
結婚式はプレゼント制?
日本でいうご祝儀制や会費制はイタリアにはありません。
その代わりにゲストは結婚式にプレゼントを持っていくのが普通で、親戚のみ、お金を持って行きます。
また、当日参加できない親戚は、銀行口座にお金を振り込むそう。
サプライズがお決まり
結婚式で、「新郎の友人」がサプライズをするという習慣があります。
これには諸説ありますが、シングルライフが終わった新郎をその友人がちょっとからかったことから始まった、ジョーク好きのイタリア人ならではの習慣と言われています。
伝統的なお菓子をゲストに
イタリアの伝統的なお菓子「コンフェッティ(アーモンドの砂糖菓子)」を新郎新婦からゲストにプレゼントして配ります。
コンフェッティは、健康、子だくさん、富、喜びと長生きという意味のある縁起物とされています。
挙式はアットホームな「役所式」
ふたりが選んだのは、「役所式」。
こちらは、会場となるふたりの街の役所。
さすがイタリア!役所がすでに歴史的建造物かのような趣を持っており、なんとも素敵♡
ちなみに役所の内装はこんな感じになっています。
こんなおしゃれな役所見たことない!まるで美術館のような内装です。
「役所式」と聞くと、なんだか地味なイメージを持ってしまっていましたが、思っていた結婚式とはちょっと違ってびっくりです。
ではここからは式の様子をご紹介します♪
式の始まりはこのシーンから。
新郎はただ物思いに耽っているわけではありません。
これは、外の階段で新郎が新婦の到着を待っているシーン。
イタリアでは、花嫁と花婿は別々に支度を済ませるため、花嫁は遅れて登場するのが当たり前なのです。
日本のように挙式の前にふたりが顔をあわせることはありません。
また、ゲストも新郎と一緒に階段の下で新婦の登場を待つのもイタリア流。
そして、いよいよ花嫁が到着!
日本らしさを取り入れたかった新婦は、あえて和装をチョイス。
美しい姿に、車を降りた瞬間「おお~」と歓声が上がります♡
新郎の元には、新婦と新婦のお父さんで向かいます。
ゲストに見守られながら、新郎の方にゆっくりと登っていく姿がとってもいいですよね♡
ここで新郎からブーケを手渡され、ゲストに幸せ2ショットをご披露♡
ここでも「フゥ~!」と言う歓声が上がります♡
この次に行われるのが、役所内で執り行われる挙式。
役所式では、宣誓書を市長が読み上げ、ここでふたりは初めて夫婦と認められます。
両側に座っているのは、ふたりが証人として選んだ方々。
新婦はお姉さんに、新郎は親友に証人をお願いしたそうです。
ゲストも一緒に座り、アットホームな感じが素敵ですね♡
その後は、夫婦の証である指輪を交換。
リングピローがブーケになっているところもおしゃれですよね♡
最後に、証人の署名をする儀式をすれば式は終わりとなります。
両家のご両親も揃って、ふたりの夫婦のスタートを祝福♡
イタリアでは、「仕事と家族どちらが大切かと聞かれれば、もちろん家族と答える」という言葉があるほど、家族のつながりをとっても大切にします。
新婦の親族も日本から大勢参加してくれたそう♡
式が終わり、外に出るとサプライズで新郎の友人からの祝福のシャワー!
このあと、「式場から披露宴会場に移動するための車のkeyを探すゲーム」も行われたそう。
最後は友人たちと記念撮影♡
挙式が終わり、トレントの雄大な自然をバックにして、ふたりともこの表情! ん~幸せそう♡
披露宴はお城でパーティー
披露宴会場は車で場所を移動。着いたのは…
湖畔に立つお城!?
さすがイタリア!挙式会場に引き続き、こちらも歴史を感じさせるとっても素敵な会場。
ロケーションにこだわった新婦の希望で、この会場を選んだそう。
ここを一組で貸し切れるというから贅沢ですよね♡
挙式は、和装で大和撫子な姿を見せてくれた新婦。
披露宴はうってかわって、ドレッシーな姿に♡
本当に絵になるおふたりですね。
披露宴は、とにかく固苦しくなく、フリースタイルでゲストみんなが楽しめる会にしたかったそう。
こんな風に、新婦もDJに早変わりしてノリノリ♪
ケーキはパティシエに専用のデザインでオーダー!
イタリアのウェディングケーキは、このような1段が主流なんだそう。
ケーキカット後、新婦が新郎にケーキを食べさせてあげるシーン。
イタリアにおいて、切ったケーキを新郎新婦がお互いに食べさるのは、今後の結婚生活においてお互いを助け合っていくことの象徴とされています。
イタリアの披露宴(結婚パーティー)はとことんゲストと楽しむがモットー!
司会者も立てず、堅苦しい挨拶などなく、とにかく自由!
だいたい、披露宴は夜通し行われることが多いそうで、ふたりの披露宴も夜中まで続いたそうです。
ロケーションフォトに最適なイタリアの自然
イタリアは、歴史ある建造物も、雄大な自然もあってまさにロケーションフォトには最適な場所♡
トレントが誇る自然の中で撮影された、ふたりのとーっても素敵なお写真をいくつかご紹介します!
イタリアはロケーションの宝庫なのでどこで撮るか迷っちゃいますよね♡
イタリアの結婚式は人とのつながり感じるイベントだった!
というわけで、イタリアの結婚式をお伝えいたしましたが、いかがでしたでしょうか?
イタリアには、自国にしかない習慣がいっぱい。
その中でも、自分の大切な人を証人に立てたり、新郎の友人がサプライズをする伝統、ゲストと楽しむことが披露宴(結婚パーティー)では第一、と言ったように、人とのつながりを大切にしている部分が非常に多いと感じました。
また、先にも述べた通りイタリアには「家族を大切にする」と言った思想が根付いていることもあり、この習慣を根付かせた一端もそこにあると考えられます。
日本でも、ゲストがサプライズをしたり、ゲストの前で愛を誓う「人前式」が増えているなど、ゲストと一緒になって晴れの日を祝う結婚式(共有婚)が近年のトレンドになっていますよね♡
新郎新婦だけでなく、ゲストの心にもずっと残る素敵な結婚式のスタイルだと思います。
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・【世界の結婚式シリーズ】お祭り好きの血が騒ぐ!陽気なブラジルウェディング♪
※ 2016年9月 時点の情報を元に構成しています
「結婚式場選び」 の ハウツー・ノウハウ に含まれています