デリカシーがない同僚や友人、パートナーとの関わりにモヤモヤした経験はありませんか?言葉に傷ついたり、自分も同じように思われているか不安になったり…。
この記事では「デリカシーがない」の意味から、デリカシーがない人の特徴と上手な付き合い方、デリカシーがない一言を言われた時の対処法、自分がデリカシーのない人にならないためのポイントも紹介します。
「デリカシーがない」とは?意味と使い方
「デリカシー」は英語の「delicate」の名詞形で、「繊細さ」「気配り」「配慮」を意味します。つまり「デリカシーがない」とは「心配りができない」「配慮に欠ける」という意味。
相手への心遣いが感じられない人や言動に対して、ネガティブな意味で使われることが多い言葉です。
「デリカシーがない」の類語と言い換え言葉
「デリカシーがない」の類語には、
- 無神経
- 配慮がない
- 無頓着
などがあります。
日常会話では「空気が読めない」「KY」とも言います。
「無神経」は「ダイエット中なのに『太った?』と聞く」といった相手の気持ちを考えない様子、「配慮がない」は「友達の悩みを聞かずに自分の話ばかりする」ような思いやりの欠如、「無頓着」は「約束の時間に平気で遅刻してくる」といった関心のなさを表します。
「デリカシー」がない人の特徴とは
デリカシーがない人とは、実際にどんな人なのでしょうか?デリカシーがない人に共通する5つの特徴を見ていきましょう。
特徴その1:プライベートな内容を聞く
デリカシーがない人は、他人のプライバシーに無遠慮に踏み込みます。
「年収はいくら?」「なぜまだ結婚しないの?」など、答えにくい質問を平気ですることも。
相手との関係性を考慮せず、相手が話したくなさそうな様子を見せても気にせず質問し続けるため、不快感を与えてしまいます。
特徴その2:人のコンプレックスについて言及する
「最近太った?」「肌荒れてるね」など、他人が気にしていることやコンプレックスを平気で指摘するのも特徴です。
このような発言をする人は、「親しみを示している」「役立つアドバイスをしてあげている」と思い込んでいたり、「仲がいいから何を言っても許される」と勘違いしている場合も多く、相手を傷つけていることに気づいていないのです。
特徴その3:マナーがない
基本的なマナーを守れないこともデリカシーのなさの表れです。
遅刻しても平気な顔をしたり、静かにすべき場所で大声で話したりすることは「周囲の人に不快感を与えるかもしれない」という配慮が欠けている証拠。
同様に身だしなみが整っていない、言葉遣いが乱暴、約束を守らないのも、デリカシーがない人の特徴です。
特徴その4:空気が読めない
デリカシーがない人は、その場の状況や雰囲気を読むことが苦手です。
真面目な会議中に不適切な冗談を言ったり、身内に不幸があった人の前で自分の幸せを自慢するなど、相手の状況を考えない発言をしてしまいます。
周囲の感情や状況に気を配る繊細さが足りないため、知らず知らずのうちに人を傷つけたり、場の雰囲気を壊したりしてしまうのです。
特徴その5:気遣いがない
他人への気遣いが欠けているのもデリカシーのない人の特徴です。
自分の話ばかりして相手の話を聞かない、意見を押し付ける、自分がされて嫌なことを人にするなど、自己中心的な言動が目立ちます。相手の立場になって考えることが苦手**です。
「デリカシー」がない人との上手な付き合い方
デリカシーがない人が親族や会社の同僚の場合、付き合いをやめるということもできずストレスですよね。
相手の性格を変えるというのは難しいため、自分の接し方を工夫し、予防線を張ることがポイントです。
自分や周りの人のことを話しすぎない
デリカシーのない人には、自分や大切な人の情報をむやみに話さないようにしましょう。
収入、家族関係、恋愛事情など、踏み込んでほしくない話題は避けるのが無難です。
「聞かれたら答えなければ」と思わず、「言いたくないです」「内緒です」と上手に受け流しましょう。
適度に距離を取る
デリカシーがない人は無自覚である場合が多いので、その人の言動に傷つかないように、適度に心の距離を保ちましょう。
職場など避けられない場合は、プライベートな時間まで共にするのは避ける、SNSでのつながりも最小限にするなど、関わる範囲や時間を制限するとよいでしょう。
割り切って相手にしない
デリカシーのない人は「そういう人なんだ」と割り切って、気にしないことも大切です。
周囲も同様に接し方に悩んでいる場合が多いため「対人関係の感覚が一般的とは異なる人なんだな」と、聞き流す姿勢を持つと心が楽になります。
また、「この人は無神経だけど悪気はないのだろう」と解釈を変えることで、イライラが軽減することもあります。
「気にかけてくれてありがとう」と流す
デリカシーのない質問や発言には、「気にかけてくれてありがとう」と受け止めて話題を変えるテクニックも効果的です。
デリカシーのない発言を否定せず、かといって深入りもしないので、先輩や上司への返しにも最適。
「最近太った?」と言われたら、「気にかけてくれてありがとうございます。最近忙しくて…。ところで」と切り替えましょう。
良いところにも目を向ける
デリカシーがない人には、
- 正直で裏表がない
- 思ったことをはっきり言ってくれる
- 困ったときにアドバイスをくれる
などの良い面もあります。
短所ばかりに目がいきがちですが、「陰でコソコソ言われるよりも良いな」「タイミングは悪いけれど、本当にその人のことを思って言っているんだな」と、長所に目を向けることで付き合いが楽になることも多いです。
デリカシーがない人に出会った時の対処法
デリカシーがない人との上手な付き合い方を紹介してきました。とはいえ、こちらが流したり、相手にしなくてもヒートアップしてくる人もいます。
また、友達やパートナーなど、デリカシーのなさに気付いて欲しい人もいるでしょう。そんな人たちにはこんな対処法が効果的です。
あえてムッとして態度で示す
デリカシーがない人は自分の言動が相手を不快にしていることを認識していない場合が多いです。
あえて表情や態度で不快感を示すことで、相手に気づきを与えることができます。「それは言わないで」と真顔で伝えるのも効果的です。
その場で冷静に指摘する
感情的にならず、その場で冷静に指摘するのも有効です。
「今の発言は少し気になった」「そういうことを聞かれると答えにくい」など、穏やかに自分の気持ちを伝えましょう。相手を攻撃せず、自分の感じ方を伝えるのがポイントです。
具体的に何がデリカシーに欠けるか伝える
「デリカシーがない」と一般的に言うより、具体的にどの言動がどう不適切かを伝える方が効果的です。
「人前でプライベートなことを聞くのは控えて」「体型について指摘するのは相手を傷つけることがある」など、具体的なアドバイスを心がけましょう。
関係性を見直す勇気を持つ
どれだけ努力しても改善が見られない場合は、関係性自体を見直す勇気も必要です。
自分の心の健康を最優先に考え、場合によっては距離を置くことも選択肢のひとつに。
友人関係や恋愛関係では、いっしょにいて楽しい人、心地よい人との時間を大切にしましょう。
パートナーにデリカシーがなかったら
デリカシーがないと感じても、自分のパートナーと距離を置くのは難しいですよね。
まずは不快に感じていることに気づいてもらうために、デリカシーがないと感じる行動について相手に注意したり、感じたことを伝えたりしてみましょう。
たとえば「体型について指摘されると自信をなくす」「友人の前で欠点を話されると恥ずかしい」など、具体的に伝えることが大切です。
感情や直してほしい部分についての話し合いを重ねつつ、反対にしてもらって嬉しかった心遣いなど、パートナーのいい行動についても伝えると、「こうしていけばいいのか」と道筋がわかりやすくなるかもしれません。
「デリカシー」がないと言われたら
もし自分が「デリカシーがない」と言われたら、どう改善すれば良いのでしょうか。
言葉の使い方や態度、考え方など、デリカシーを身につけるためのポイントを見ていきましょう。
「デリカシー」の身につけ方その1:声のトーンやボリュームに気を付ける
人と会話をするときには、デリカシーのない話し方に注意。話の内容はもちろんですが、声のトーンやボリュームに気を付けるだけでも印象を改善することができます。
相手を批判し、自分の意見を押し付けるような強いトーンになっていないか、高圧感のある大きすぎるボリュームで話していないかなどに気を付けてみましょう。
同じ内容を話していても、適切なトーンとボリュームであれば相手はグッと受け入れやすくなりますよ。
「デリカシー」の身につけ方その2:相手の立場に立って考える
コミュニケーションには必ず相手がいて、自分の発言や行動に何かを感じます。
言葉を口に出す前に、聞いた相手がどう思うかを考えましょう。会話のテンポをゆっくりにするだけでも、相手に意識を向けやすくなります。
また、相手の話を遮らず最後まで聞く、理解しようと努めることも大切です。
わからなければ正直に「これってどういう意味?」「もう少し教えて」と尋ねましょう。それがよりよいコミュニケーションにつながります。
「デリカシー」の身につけ方その3:マナーを知る
基本的なマナーを学ぶことも大切です。約束を守る、場に適した服装や振る舞いをする、食事のマナーを守るなど最低限のマナーを意識しましょう。
自然に身につけるのが難しいこともあるので、本を読んだり人に教えてもらったりして勉強するのもひとつの対策です。
また、身近にいる所作がきれいな人や聞き上手な人のマネをするのもおすすめ!具体的なお手本があれば、自分の言動を見直しやすくなりますよ。
「デリカシー」がないことにはメリットもある!
デリカシーがないことは悪く捉えられがちですが、悪いことばかりではありません。
デリカシーがない人は、細かいことを気にせずストレスをためにくい人が多いです。自分に正直で、ある意味「生きやすい」とも言えるかもしれません。
また、パートナーや友人など相手にデリカシーがない場合も、気を遣わずに済むといったメリットがあります。
人によってはデリカシーがないと捉えられる部分を「いっしょにいてラク」だと感じる人もいるでしょう。
みんなの「デリカシーがない人」エピソード集!
最後は、結婚式を控えた花嫁さんたちが実際に経験した「デリカシーがない人」のエピソードをご紹介します。
式の準備で忙しい時期だからこそ、余計につらく感じる親族や友人からの無神経な言動。これらの体験談から、私たちも気をつけたいポイントが見えてくるかもしれません。
■義兄がダイエットのことを話題にしてくる
なんだか、ダイエットは順調なのか?どのくらい痩せたのか今何キロくらいなのかということを詮索してきていたようです。
こうして文章にしてみるとちょっと信じられないような内容ですよね・・・。弟の妻の体重やダイエットのことを、根掘り葉掘り探るなんて。
夫もその場は適当に答えてダイエット頑張ってすごく痩せてるよなんて言ってましたが私はあとになって段々腹が立ってきました。
そんな事きいてくる義兄にはもちろんですがはっきり「失礼なこと聞かないでほしい」と言ってくれなかった夫にも。
義兄さんは親しみを込めて聞いたのかもしれませんが、特別な日を前に頑張っている花嫁さんにとって体型の話題はとてもデリケート。
それを間近で見ている彼から、デリカシーがない言動をたしなめる一言があれば、モヤモヤも吹き飛んだかもしれませんね。
■式前に元彼と撮った写真を送ってきた
開いてみると…
その友人とわたし、そして元カレが写っている写真。懐かしい~!というメッセージとともに届きました。
あまりのことに驚き、即メールは削除しました。
…きっと彼女はたまたま写真を整理していて、懐かしい写真が出てきたから送っただけだとは思うのですが、懐かしかったとしても、あえてそれをわたしにメールする必要はないと思うのですが…考えすぎでしょうか。
別にいまの彼に、前付き合ったことがあることは隠してはいませんし、別れて何年も経ってはいますが、式を直前に控えたこのタイミング、ではなくてもわたしならこんなメール送りません。
友人は懐かしさのあまり、タイミングを考えずに送ってしまったのでしょう。
いまのパートナーとの幸せな未来を夢見ている時に、過去の恋愛について掘り返されるのは良い気がしませんよね。相手の気持ちに寄り添えなかった残念な例です。
■顔を合わせるたびに、すぐ赤ちゃん!と言ってくる
ゲストから出来ちゃった婚と思われたくないから今は作らないよと何度となく言ってるのですが、聞いてないようです
私は子供が嫌いですが、彼も理解しているし、いつか子作りするにしても私達二人の問題だと思っています
顔を合わせるたびに、すぐ赤ちゃん!と言ってくるのがストレスです
そもそもデリカシーがなさすぎだと思ってます
義祖母さんの時代は結婚したら子供をもつのが当たり前なこともあり、早く曾孫に会いたい気持ちも重なって、先走っているようですね。
でもいまは子どもを持つかどうかは夫婦ふたりの問題。
義祖母さんに理解してもらうのは難しいので、物理的、心理的な距離を置くのが一番と言えそうです。
■彼母からのありえない一言
挨拶を終え、帰宅後お礼の手紙を出しました。すると後日、彼が『母ちゃんが大して字が上手い訳でもないのにわざわざこんなもん送って来て…って言ってたょ』と言うのです。
確かに自慢できる程の字ではありませんが、汚いと言われることはありません。
因みに彼の字は判読が困難なこともあるくらい…
お礼状が届いたということではなく、わざわざ『字が汚い』と悪口を言う彼母の神経が理解できません。
丁寧にお礼状を送ったのに、このような反応があったなんて残念ですね。さらに、そんな母親の言葉をそのまま伝える彼にもデリカシーが足りないようです。
花嫁さんが不安を感じてしまうのも無理はありません。
▼義理の親との関係に悩んだら…
▼義母とのストレス軽減法
「デリカシー」は大事にしよう
デリカシーは言い換えれば、相手を大切に思う気持ちや行動です。デリカシーを気にしすぎて自分が疲れてしまうのは本末転倒ですが、気持ちよく人付き合いをするために最低限は身に付けておきたいもの。
相手を知り仲を深めるきっかけにもなるので、心に余裕のあるときに、いつもより少し相手に意識を向けてみましょう。
※ 2025年5月 時点の情報を元に構成しています
「出会い・恋愛」 の 雑学 に含まれています