核家族化が進んでいるとはいえ、さまざまな事情により、親やきょうだいなどとの同居生活を選ぶ人もいることでしょう。
とくに義理の両親との同居は多かれ少なかれストレスを感じるもの。リラックスできるはずの自宅でストレスを感じる、もやもやする…など居心地の悪さを感じている人もいるかもしれませんね。
この記事では、義母や義父との同居によるストレスでありがちな原因、その対処法を解説します。すでに同居中の人はもちろん、今後同居を考えている人は必見です!
義理の両親との同居ストレスの原因で多いのは?
アンケートでは実に8割近くの人が「義理の両親との同居はナシ」と回答するほど、近年避けられる傾向にある、姑・舅との同居。
まず、義父母との同居はなぜそんなにストレスを感じるのか、ありがちな原因を探ってみます。
気を遣うので疲れる
夫の両親である義母や義父とは、できればうまくやっていきたいもの。さらに同居となると、義母や義父の気に障ることを言って関係を悪くしては大変です。
そのためつねに気を遣い疲れてしまうのがストレスの原因のひとつ。結婚して家族になったものも、自分の両親との関係性とは同じようにいかないため、余計な気を遣い疲れてしまうのでしょう。
子育てや家事に口を出される
義母や義父は、いわば子育てや家事の先輩。「自分は経験してきたことだから」と、ついつい孫に関しても口出しをしたくなることが多いようです。
ときには、孫のかわいさゆえに、子育てに関するアドバイスが過剰になってしまうこともあります。また、親がしっかり子育ての方針をもって接しているのに、祖父母が甘やかしすぎて悪影響を及ぼすケースも。
日々の教育や接し方は、子どもの将来に関わる重要なことだけに、ちょっとしたことでも気になり、ストレスに感じやすい傾向にあります。
体験談
■いろいろとしてくれるのですが、ちょっとやり過ぎな感じがあります。たとえば、子どもの食事の量を多く盛るとか布団をたくさんかけてくれるとか。(30代前半女性)
価値観が違う
一緒に生活するうえで、金銭感覚や生活スタイルなどの価値観が違えばストレスに感じるものです。育った環境が違えば異なるのは当然ともいえますが、あまりに考え方が違いすぎると辛く感じることもあるでしょう。また、育った地域が違うことで、価値観が大きく異なる場合もあるようです。
体験談
■良い意味で、田舎育ち。悪い意味で田舎育ち…なんでもたくさんあげたがるのと、それをお返ししないといけないという固定観念が強すぎて、少しうんざりするところ。でも、悪いことではないと思うので、過剰でない程度で対応している。(30代前半女性)
夫が味方になってくれない
義母や義父にストレスを感じてしまうのは、夫が味方になってくれないことも関係しています。やたらと義母や義父の味方ばかりする夫であれば、孤独を感じてストレスが発生する場合もあるでしょう。
「自分たちの問題だろ」などと、義母や義父との間に入ってくれない場合はストレスになりやすいシチュエーションです。
同居ストレスは実母のときも発生!原因は?
同居のストレスは、夫の両親との間だけの問題ではありません。なかには、実母との同居生活でストレスが発生するケースもあります。具体的に、実母に対してどんな点にストレスを感じるのか、チェックしていきましょう。
言葉や態度に遠慮がない
実母は一緒に生活した期間が長く、わが子であるという立場から、態度や言葉に遠慮がない傾向です。そのため、言わなくてもいい余計な一言や、遠慮のない態度で傷付き、一緒に生活するのが苦に感じることもあります。
実母から傷付く態度や言葉を浴びせられる場合もあれば、反対に娘から親に対して傷付く言動をとってしまう可能性もあり、お互いがストレスを感じることもあるようです。
子離れができず過干渉
親が子離れできていないと、家事や育児に対して過剰に干渉し、生活しづらい環境になる場合もあります。「あなたには無理だから」と決めつけられて、家事や育児に過剰な口出しをするケースもあるようです。
この場合、実の子どもである自分をはじめ、夫にもストレスがかかってしまうので注意が必要です。また、親が過干渉になることで甘えすぎてしまい、家庭が崩壊する恐れもあることを覚えておきましょう。
同居ストレスに悩んだときの対処法
同居のストレスに悩んだ場合、そのまま放置すると、もっと辛い状況に陥ることもあります。我慢の限界が来る前に実践したい、おすすめの対処法をご紹介しておきましょう。
夫や友人に相談する・SNSを活用する
同居のストレスをひとりで抱え込んでいると八方ふさがりになり、イライラが積もるばかり。そんなときは、一番身近な存在の、夫に相談するのがおすすめです。夫に相談すれば、ストレスを軽減する解決策を見出して、協力してくれるかもしれません。
ただし、そもそもストレスがたまる状況には、夫が取り合ってくれないケースも多いもの。そんなときは親しい友人に話すのがおすすめ。ストレスに感じていることを話して、聞いてもらうだけでも気持ちは楽になるものです。
家族の問題は、友人のような第三者が介入すると、余計にややこしくなることが多いため、友人に相談するときは「話を聞いてくれるだけでいい」というスタンスを伝えることも忘れないようにしましょう。
リアルな友人はちょっと…という場合は、SNSで同様の悩みを探すのもアリ!Twitterなどでは似たようなエピソードや愚痴をこぼしている人がきっと見つかるはず。
そんな投稿を読むだけでも「自分だけでない」と少し気持ちが落ち着くこともあります。
プライベート空間をつくる
ストレスに感じる相手といつも同じ空間にいれば、そのストレスは増える一方。そんなときには、自分だけの部屋やプライベートなスペースをつくるのがおすすめです。
少しでも自分だけの空間や時間が確保できれば、気持ちを落ち着かせ、ストレスの原因となる時間を減らすことができます。
生活時間帯を変える
同居している家に、空いている部屋など余裕があればプライベートな空間をつくり、ストレスの軽減が図れますが、スペースに空きがない場合は、生活時間帯を変えてみるのがおすすめです。起床時間や家にいる時間などをずらせば、自然とストレスに感じている相手と関わる時間が減ります。
義母や義父が家にいる時間は仕事や予定を入れる、反対に義母や義父がいない時間はリビングでくつろぐなど、生活時間帯を変えてプライベートな時間が確保できるよう工夫してみてください。
実家に帰る
義母や義父との同居にストレスを感じたら、いったん気持ちを落ち着かせるために実家に帰る手段もあります。距離を置けば、気持ちが楽になることもあるはずです。また、実の両親に話を聞いてもらうのも、ストレス発散になるでしょう。
それでもどうしても同居が辛いときには、別居を申し出るのがおすすめです。角が立たないよう、うまく別居の申し出をするには、こちらの記事も参考にしてみてください。
同居がうまくいけばメリットも
義母や義父との同居は、マイナスなことばかりではありません。ストレスを感じずにうまく生活できている場合には、家事や育児を手伝ってもらえるなどのメリットがあります。
家事や育児を手伝ってもらえれば、やりたい仕事にチャレンジしやすい環境が整い、キャリアアップしたい女性にとってもうれしいメリット。
また、育児から解放されてひとりの時間を確保しやすくなるのも同居ならではの魅力です。ほかにも、同居することで家賃がかからない、または半額で済むといった、金銭的なメリットもあります。
心穏やかに暮らせることが一番
義両親であろうと実の両親であろうと、自分以外の家族との同居生活はストレスが付きもの。夫や友人に話を聞いてもらったり、プライベートな空間を確保したりして、うまく対処してため込まないようにすることが大切です。
うまくストレスを軽減できれば、子育てや仕事で忙しいときに手を借りられるので、同居のメリットを強く感じることもあります。
それでもどうしても辛いときは、同居を解消するという最終手段に。もともと事情があって同居しているケースが多いでしょうから、ハードルが高いかもしれませんが、大切なのは自分を守ること。
心穏やかに過ごせる方法を選べるといいですね。
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※ 2022年3月 時点の情報を元に構成しています
「家族関係」 の ハウツー・ノウハウ に含まれています