結婚して始まる「義理の母」との関係。彼の母親をどんな呼び方をすればいいのか、迷う女性も多いようです。
本人と話す場合や人との会話で義母を呼ぶ場合、弔電を打つ相手の義理の母を呼ぶ場合など、シーン別に押さえておきたい呼び方のマナーを紹介します。
知っておきたい「母親の呼称」一覧
一般的に「母親」を指す呼称には次のようなものがあります。
自分の母の呼称
- 「実母(じつぼ)」…産みの母
- 「生母(せいぼ)」…産みの母 ※産みの母であることを強調
- 「家母(かぼ)」「親母(しんぼ)」…自分の母 ※あまり使わない
- 「老母(ろうぼ)」…歳を取った母
- 「養母(ようぼ)」…養子先の母・養い育ててくれた義理の母
- 「継母(けいぼ/ままはは)」…父の妻で自分と血のつながりのない母
配偶者の母の呼称
- 「義母(ぎぼ)」…血のつながりのない母
- 「姑(しゅうとめ)」…配偶者の母。おもに夫の母
- 「岳母(がくぼ)」「外姑(がいこ)」…妻の母
第三者の母の呼称
- 「小母(おば)」…よその年配の女性
- 「母堂(ぼどう)」…他人の母に対する敬称
"義理の母本人と話すとき"の呼び方は?
義理の母本人と話すときに、相手のことをなんと呼べばいいのでしょうか。みんなのウェディングでは実際にどう呼んでいるのかアンケート調査を行いました。
「お義母さん」と呼ぶ人が大半【アンケート結果】
義理の母本人と話すときには「お義母さん(おかあさん)」と呼ぶ人が77%と大部分を占める結果になりました。
次に多いのが「〇〇(夫の名前)のお母さん」の10.4%ですが、呼び名としては少し長い印象があります。少数ながら「〇〇さん」と義理の母の名前にさん付けで呼ぶ人もいるようです。
体験談
■「様」か「さん」かで迷いましたが、良い意味で打ち解けたかったので「お母さん」と初めから呼びました。
■なんと呼べばいいのか悩んだのですが、「お母さん」と呼んだら喜んでくれたためその後も呼びやすかった。
■義母も義父もフランクで「お父さん、お母さんって呼んでほしい」って言ってくれてうれしかったです。
▼義母との関係についてはこちらの記事もチェック♪
呼び方を変えたタイミングは節目や流れで【アンケート結果】
「お義母さん(おかあさん)」「お義母さま(おかあさま)」と呼んでいる人にいつからそう呼び始めたかを聞いたところ、大きく「付き合っているとき」「結婚が決まってから」「入籍・挙式してから」の3つのタイミングにわかれる結果になりました。
自然な流れで呼び始める場合と、何か節目のタイミングで意識して呼び始める場合とがあるようです。
体験談
■付き合っている時は慣れなれしくならないように、「〇〇(彼の名前)のお母さん」と言うようにしていた。結婚が決まってからは「お母さん」と呼ぶようになった。
■入籍した際にすぐに報告の電話をそれぞれの両親へ夫としたので、そのタイミングから切り替えようと自分の中で決めたし、夫にも伝えてあった。
■結婚決まった時に、お母さんの前でこれからは「お母さん」と呼ぶんだね、と旦那が言ってくれたのですごくスムーズだったと思います。
人との会話で"義理の母"の呼び方は?
では、友人や会社の人など、家族以外の人との会話の中で義理の母を呼ぶときはどう呼べばいいのでしょうか。アンケート結果をもとに解説します。
「夫の母、夫のお母さん」と呼ぶ人がほとんど【アンケート結果】
義理の母本人がいないところでの会話では「夫(主人・旦那)の母・お母さん」と呼ぶ人が79.2%でした。人との会話では普段の呼び方よりも自分との関係性がわかる呼び方が好まれているようです。
「母・お母さん」と呼ぶ人もいますが、自分の母親と区別したいときはやはり前述の呼び方になるのかもしれませんね。
体験談
■人との会話では自分の母を「母」や「お母さん」と呼ぶので、わかりやすいように「〇〇(夫の名前)のお母さん」と呼んでいます。
"義理の母とのLINEやメール、手紙"での呼び方は?
直接の会話や電話ではなくLINEやメールなどで文字にして義理の母本人を呼ぶ場合はどうでしょうか。文字表現ならではの感じ方があるようです。
義理の母本人とのLINEやメールでは「お母さん・お母さま・おかあさん」のように表記する人が約半数でした。本来の意味の「お義母さん・お義母さま」とするとわざとらしく感じるのが理由のようです。
また「本人についての呼称を入れないようにする」人も3割近くいる結果になりました。
体験談
■呼ぶときは「おかあさん」の響きなので問題ないですが、LINEなどでは「お母さん」か「お義母さん」なのかちょっと戸惑います。わざわざ「義母」と書くとわざとらしいので、「お母さん」とサラッと書いたり、ひらがなで書いたりしています。
■お母さんなのかお義母さんなのか迷ったので、「おかあさん」と平仮名表記を意識して送っています。お義母さん、だとカタい気がして。。
人の義理の母の訃報を聞いたとき、弔電や葬儀で…敬称のマナーは?
自分ではなく友人知人の義理の母はどう呼べばいいのでしょうか。おもに訃報に際して葬儀での会話や弔電で使う呼称について説明します。
弔電で使われる義理の父・母の敬称は?
一般的に弔電は喪主に対して送ります。したがって喪主と故人との関係で故人の呼び方が変わるので注意が必要です。
喪主から見た関係別の故人の敬称
故人が"喪主の父"の場合
- ご尊父様(ごそんぷさま)
- お父様(おとうさま)
- お父上(おちちうえ)
故人が"喪主の母"の場合
- ご母堂様(ごぼどうさま)
- お母様(おかあさま)
- お母上(おははうえ)
故人が"喪主の妻の父"の場合
- ご岳父様(ごがくふさま)
- お義父様(おとうさま)
故人が"喪主の妻の母"の場合
- ご岳母様(ごがくぼさま)
- お義母様(おかあさま)
- ご丈母様(ごじょうぼさま)
- ご外母様(ごがいぼさま)
故人が"喪主の夫の父"の場合
- ご尊父様(ごそんぷさま)
- お義父様(おとうさま)
- お父様(おとうさま)
- お父上様(おちちうえさま)
- お舅様(おしゅうとさま)
故人が"喪主の夫の母"の場合
- ご母堂様(ごぼどうさま)
- お義母様(おかあさま)
- お母様(おかあさま)
- お母上様(おははうえさま)
- お姑様(おしゅうとめさま)
敬称のほかに注意したいのが「忌み言葉」です。弔電では不幸が続くことを連想させる重ね言葉や生死を直接表す言葉は避けるようにましょう。また宗教によって不適切とされる表現もあるので、訃報を聞いたら宗教の確認も忘れずに行うようにしましょう。
アメリカや韓国での"義理の母"の呼び方は?
日本語でも迷う義理の母の呼び方ですが、国際結婚をするとまた呼び方が変わってきます。英語・韓国語では義理の母をどう呼べばいいのでしょうか。
英語ではファーストネームが基本
英語圏では義理の母を呼ぶとき、本人相手の会話であればファーストネーム(下の名前)で呼ぶことが多くなっています。家族以外との会話や文章では"mother-in-law"(義理の母)としたり"Ms.〇〇"と苗字で呼ぶこともあります。日本語の「お母さん」や「ママ」に当たる"Mom"は実の母を呼ぶときだけ使うものなんですね。
体験談
義理の母を人に紹介するときはMother-in-lawで、本人を呼ぶときは基本的には名前です。 英語のウェディングサイトでも結婚したら彼の母親をどう読んだらいい?という記事があったりと、気になっている人は多く、お母さんと呼ぶ人もいなくはないようです。
ただ、個人的には、名前を呼ぶ感じではないこともあり…名前を呼ぶシチュエーションを避けたりしています。(40代女性/アメリカ人夫とNY在住)
韓国語では「オモニ」「オモニム」
韓国語で実の母のことは「オモニ」と呼び、本人に対しても他人との会話でも使われます。一方義理の母については、夫側の母は「シオモニ」、妻側の母は「チンジョンオモニ」となります。
義母本人との会話では「オモニ」や「お母様」を意味する「オモニム」を使うことが多いようです。
家族の呼び方についてはこちらの記事もオススメ
正しくは何と呼ぶ?意外と知らないそのほかの家族の呼び方についてこちらの記事で詳しく解説しています。
結婚してから関わりが増える義母の呼び方に悩む人は多いようです。
状況や本人との関係性にもよるので正解はないですが、いつまでも他人行儀なのも寂しいもの。パートナーとも相談しつついい関係を築ける呼び方ができるといいですね。
■調査概要
みんなのウェディング「結婚についてのアンケート」
調査方法:インターネット調査
調査期間:2021年12月3日~10日
回答者数:227名
※ 2021年12月 時点の情報を元に構成しています
「家族関係」 の ハウツー・ノウハウ に含まれています