披露宴の一般的な所要時間は2時間半。当日はどのような流れになるのでしょうか?また、披露宴は何時からスタートするのが良いのでしょうか?
この記事では、結婚式の挙式から披露宴の流れと時間配分を詳しく解説。新郎新婦・ゲスト別、準備から帰宅までの目安がわかるタイムスケジュール例や、ゲストの本音から見るおすすめの結婚式の時間帯と注意点も紹介します。
挙式・披露宴の所要時間の目安は?
結婚式全体の流れを把握するためには、挙式と披露宴それぞれにかかる時間を知っておくことが大切です。ふたりの結婚を祝う大切な1日、基本的な時間配分を確認しておきましょう。
挙式にかかる時間は30分
挙式の所要時間は平均で30分程度です。挙式スタイルにはチャペルや教会で行う「キリスト教式(教会式)」、神社で行う「神前式」、自由なスタイルの「人前式」などがありますが、どれも所要時間は変わりません。
こちらは式の始まりから終わりまでの時間のため、式後にフラワーシャワーや集合写真撮影を行う場合はそれにかかる時間も考慮しましょう。
披露宴にかかる時間は2時間30分
披露宴の所要時間は平均で2時間30分程度です。会場や盛り込むプログラムの数によって2時間-3時間と幅があります。披露宴の内容は新郎新婦の希望次第で自由に決められますが、あまりに短すぎるとゲストが物足りなさを感じることも。逆に長すぎると疲れてしまうゲストもいるため、バランスを考えるのがポイントです。
挙式-披露宴は3時間半から5時間
挙式から披露宴にかかる時間は、挙式後の集合写真撮影や披露宴会場への移動を含めて3時間半-5時間程度。挙式会場と披露宴会場が離れている場合は移動時間も考慮する必要があります。
一般的には挙式と披露宴の間に30分-1時間の休憩時間を設けることが多いですが、ゲストの年齢層や天候なども考慮して時間配分を決めるとよいでしょう。
挙式・披露宴の流れは?結婚式の時間配分
どの挙式スタイルでも、基本的な流れとしては「はじめの儀式→誓いの言葉→指輪の交換→終わりの儀式」ですが、細かな内容が異なります。ここでは、とくに人気がある「キリスト教式」と「神前式」、「一般的な披露宴」の3つのスタイルの流れを見ていきましょう。
キリスト教式の流れ
・参列者入場 ・開式の辞
・新郎入場
・新婦入場
・賛美歌の斉唱
・聖書の朗読と神への祈り
・結婚の誓約
・指輪の交換
・誓いのキス
・結婚証明書へサイン
・閉会の辞
式の後に屋外やテラスでフラワーシャワー、ブーケトス、写真撮影などを行うこともあります。これらの演出は10-15分程度を見込んでおくとよいでしょう。
神前式の流れ
・参進の儀(さんしんのぎ)
・入場
・修祓の儀(しゅばつのぎ)
・祝詞奏上(のりとそうじょう)
・三献の儀(さんこんのぎ)
・誓詞奏上(せいしそうじょう)
・玉串奉奠(たまぐしほうてん)
・指輪の交換
・神楽奉納(かぐらほうのう)
・親族杯の儀
・斎主挨拶
・退場
神前式は基本的に神社で行いますが、最近では施設内に神前式ができる神殿があるホテルや結婚式場も増えています。どこで行うかによって前後の移動にかかる時間が変わると考えておきましょう。
人前式の流れ
・開式の言葉
・新郎新婦入場
・証人の紹介
・結婚の誓い
・指輪の交換
・誓約書へのサイン
・オリジナルセレモニー
・閉式の言葉
人前式は特にしきたりがないため、チャペルムービーやリングリレーなどのオリジナルセレモニーを取り入れるカップルも多いです。その分時間が押しがちなので、演出の詰め込みすぎに注意しましょう。
【約2時間30分】披露宴の流れ
披露宴は大きく「前半→お色直し→後半」という流れになります。プログラムの構成は新郎新婦の希望によって自由に組むことができますが、一般的な流れと所要時間の目安を紹介します。
披露宴前半〈約45分〉
- オープニングムービー(3-5分)
- 新郎新婦入場(5分)
- ウェルカムスピーチ(3分)
- 主賓スピーチ(5分)
- 乾杯(3分)
- ケーキセレモニー(10分)
- 食事・歓談(20分)
披露宴の前半は、新郎新婦の入場からケーキカット、歓談までの時間です。このタイミングで料理の提供も始まります。ゲストにとっては食事を楽しむ時間でもあるため、あまり演出を詰め込みすぎず、適度に余裕を持たせるのがポイントです。
お色直し〈約30分〉
- 新婦中座(3分)
- 新郎中座(3分)
- 祝電披露(5分)
- プロフィールムービー(5-10分)
- 歓談(10分)
お色直しの時間は新郎新婦の着替えの間、ゲストを退屈させないためのムービーなどを流すことが多いです。ほかには、余興の準備、BGMを流しながらの歓談時間などに充てます。
後半〈約1時間15分〉
- 新郎新婦再入場(5分)
- テーブルラウンド(15-20分)
- 友人スピーチ(5分)
- 余興・イベント(10-15分)
- 両親への手紙・記念品贈呈(10分)
- 謝辞(5分)
- 新郎新婦退場(5分)
- エンディングムービー(3-5分)
エンディングムービーが終わったらゲストが退場となりますが、この時新郎新婦がお見送りを行うのが一般的です。当日中にゲストに感謝を伝えられる大事な時間なので、こちらも時間に余裕を持っておきたいところ。
▼披露宴の詳しい流れと進行のコツをチェック
【準備から帰宅まで】挙式10時スタートの場合のタイムスケジュール例
「結婚式の流れはわかったけれど、もっとリアルなスケジュールを知りたい!」という人のために、新郎新婦側・ゲスト側それぞれの詳しいタイムスケジュールを紹介します。
挙式が10時スタートの場合、何時までに会場入りをして何時頃に帰宅できるのか、1日の流れを見ていきましょう。
新郎新婦の場合
新郎新婦は結婚式当日、挙式時間の2-3時間前から支度を開始します。10時挙式の場合は7時頃に会場入りが必要で、移動時間によっては5時起きも。披露宴後の片付けは式場スタッフが行うため、新郎新婦は自分たちの荷物をまとめるのみ。それほど時間はかかりません。
10時挙式スタートの場合 |
6:00 | 出発 |
7:00 | 結婚式場に到着 |
7:30 | 着替え・ヘアメイク |
9:30 | 入場スタンバイ |
10:00 | 挙式スタート |
13:30 | お開き |
14:00 | 着替え・片付け |
14:30 | 結婚式場から退出 |
15:30 | 帰宅もしくは二次会会場着 |
ゲストの場合
ゲストもヘアセットや移動時間を考慮して会場へ向かいます。土日は美容院が混むため早めの予約を。10時挙式に合わせた早朝の美容院利用は追加料金がかかることもあります。披露宴後は帰路か二次会へ。遠方からの参列者は帰りの交通機関も確認しておきましょう。
10時挙式スタートの場合 |
7:00 | 出発 |
7:30 | 美容院でヘアメイク |
8:30 | 移動開始 |
9:30 | 結婚式場に到着 |
13:30 | お開き |
14:00 | 移動開始 |
15:00 | 帰宅もしくは二次会会場着 |
▼結婚式準備の流れと段取り【やることチェックリスト付き】
午前・午後・夕方開始の披露宴でのメリット・デメリット
一般的な結婚式の開催時間は、挙式の開始時間ごとに、午前・午後・夕方の3パターンがあります。ふたりの都合だけでなくゲストにも配慮しなければいけないため、どの時間を選ぶかは新郎新婦にとって悩みどころですよね。
まずはそれぞれの時間帯の例と、メリット・デメリットをチェックしていきましょう。
午前スタートの場合
・挙式:10:00-10:30
・披露宴:11:00-13:30
・「早い時間の結婚式は縁起がいい」と年配ゲストに喜ばれる
・披露宴がランチタイムと合うため食事がちょうどよい
・遠方からのゲストが日帰りできる
・午後から二次会など予定が立てやすい
・新郎新婦・ゲストとも早朝からの準備が必要
・美容院や着付けの予約が早朝になり大変
・冬場は移動が暗い中になることも
午後スタートの場合
・挙式:14:00-14:30
・披露宴:15:00-17:30
・余裕を持って準備や移動ができる
・朝の忙しさを避け、リラックスして参加できる
・小さな子どもや高齢者も参加しやすい
・明るい時間帯で写真映りも良く、移動も安心
・食事が中途半端な時間帯になる
・遠方ゲストは交通機関の時間で二次会に参加できないことも
・人気時間帯のため希望の会場が取りにくい
夕方スタートの場合
・挙式:18:00-18:30
・披露宴:19:00-21:30
・キャンドルやライトアップなど幻想的な演出が映える
・日中に用事があるゲストも参加しやすい
・ディナータイムに合わせたフルコースが楽しめる
・ロマンチックな夜の雰囲気を演出できる
・子連れや高齢ゲストには負担が大きい
・遠方ゲストは宿泊が必要になることも
・二次会が遅くなるため参加者が減る可能性がある
・新郎新婦の拘束時間が長いため負担が大きい
結局いつがいいの!?ゲストの本音は?
時間帯によってメリット・デメリットがあるなか、実際にゲストはどのような時間帯を希望しているのでしょうか。みんなのウェディングQ&Aに寄せられたゲストの本音から、よりみんなが参加しやすい時間帯を考えてみましょう。
遠方や子連れゲストには午後スタートが人気!

「子どもがいる友人を招くのに、土曜日の挙式15時30分・披露宴16時30分-19時は遅いか?でも午前だと10時30分では早すぎないか?」 「遠方のゲストが多い結婚式では、午前と午後どちらがいいか?」
Q&Aに寄せられたふたつの質問はどちらも遠方や子連れゲストに配慮したいという内容でしたが、回答ではいずれも午後スタートが人気でした。ただし夕方は眠くなる子も多いので、ベビーベッドや個室があると安心という声もありました。遠方ゲストも午後開始であれば当日朝はゆっくりと準備ができます。遠方でも19時頃であれば、交通機関が充実している時間内に帰れますね。
絶対に参加してほしいゲストに合わせるのが◎
同じ条件でも「午前がいい」という人ももちろんいますが、全員の希望に合わせるのは難しいですよね。そのため、時間帯を決める際は、絶対に参加してほしいゲスト(両親や親族、親友など)のスケジュールに合わせるのがおすすめ。新郎新婦の希望を優先しつつ、重要なゲストの意見も聞きながら決められるといいですね。
挙式・披露宴の時間を考える際のポイント
挙式・披露宴の時間を考える際には、ふたりとゲストの都合以外にも以下のポイントにも注意しておきましょう。
季節や天候の影響
たとえば冬の早朝の挙式は寒いですが、夏なら涼しく快適です。冬は日没が早いため、夕方の比較的早い時間帯からナイトウェディングが楽しめます。季節によって最適な時間帯は変わるため、結婚式を行う時期の気温や気候にも配慮しましょう。
延長料金に注意!
どんなに計画的でも結婚式ではイレギュラーなことが起き、時間が押してしまうこともあるため、延長料金の有無は事前確認が必須です。会場使用時間を超過すると30分単位で追加料金が発生し、意外と高額になります。延長できる最大時間も確認し、プログラムは余裕をもたせておきましょう。
ふたりの体調や体力も考慮して
結婚式当日は新郎新婦にとって体力・気力を使う1日です。早朝からの準備、長時間の緊張、多くの人との会話など、想像以上に疲れがたまります。途中で体調が悪くなってしまい、控室で休んでいた…なんてことにならないよう、ふたりの体力や体調面も考慮し、無理のないスケジュールを組みましょう。
【Q&A】こんな時はどうする?披露宴時間のよくある疑問
披露宴のプログラムを考えているけれど「やりたいことがありすぎて時間が足りない!」という人や、逆に「時間が余ってしまって、何をしたらいいかわからない!」といった人もいますよね。そんな時はどうしたらいいのでしょうか?
時間が足りない!
内容が盛りだくさんで時間が不足する場合は、優先順位をつけてプログラムを整理しましょう。余興や演出は特に時間がかかるため、どうしてもやりたいものだけを残して、ほかは潔くカットしてしまうのがおすすめ。プログラムにメリハリが出るとよりメインの演出が盛り上がりますよ。
時間が余る!
プログラムが少なく時間が余る場合は、歓談時間を増やしたり、テーブルラウンドを取り入れて、新郎新婦と話したり写真撮ったりできる時間を多めに取るとゲストにも喜ばれます。「演出は控えてお料理でおもてなししたい!」というふたりなら、ステーキのフランベや切り分けてくれるカービング、デザートビュッフェなどの料理の演出を取り入れるのもいいですね。
ゲストを退屈させないためには?
長時間の披露宴でゲストに楽しんでもらうには、ゲスト参加型の演出を取り入れるのがおすすめ。 たとえば、人気の「カラードレス色あてクイズ」や、真っ白なウェディングケーキをゲストにフルーツやチョコペンを使って飾り付けてもらう「ウェディングケーキデコレーション」など、ゲストも参加することで会場に一体感も生まれて、より記憶に残る結婚式になります。
▼【2025年最新】結婚式におすすめの演出77選!ゲスト参加型演出のアイデアも!
余裕のあるスケジュールで素敵な結婚式を叶えて♪
たくさんの人の手で作られる結婚式。時には、予定通りにいかないこともあるかもしれません。そんな時でも大切にしたいのは「いまを楽しむ」こと。イレギュラーなことも素敵な1日のスパイスになるように、無理のないプログラムで結婚式を楽しんでくださいね。
※ 2025年4月 時点の情報を元に構成しています
「結婚式準備」 の キホン に含まれています