お呼ばれゲストが成人式の振袖やレンタルなどの和装で出席する場合、和装の髪型は自分でのセットは難しく、着慣れない着物の着付けはプロに任せたほうがよいものです。
着付けは結婚式場か行きつけの美容室か、どちらで行うのがよいのでしょうか?
そこで今回は、お呼ばれ結婚式の当日の着物着付けはどこでする?をご紹介しましょう。
1.着付けの場所
お呼ばれゲストとして結婚式や披露宴に出席する際、和装の場合は「着付け」をどこで行うか、考える必要があります。
たとえ普段から着物に馴染んでいる人であっても、結婚式のようなフォーマルな時にはプロに着付けてもらうというほど、着付けはとても大切です。
また、和装の場合は、髪型も普段通りというわけにはいかないもの。
結婚式に出席する際に利用する美容室としては
・結婚式場の美容院を利用する
・結婚式場近くの美容院を利用する
・行きつけの美容院を利用する
方法があります。
結婚式場の美容院を利用する
メリット:場所移動の必要がない
デメリット:新郎新婦に気遣いをさせてしまう
式場内の美容院で着付けをする最大のメリットは、移動の心配がないことでしょう。
そして、式場内の美容院は当日の挙式や披露宴の時間を把握しているため、他の着付けゲストとの調整もしながら、きちんと時間までに仕上げてくれます。
一方、デメリットは、自前の着物を会場に持ちこむうえに多くの小物も一緒に運ぶ手間があるうえ、「持ち込み料」が別途計上される可能性があることです。
また、新郎新婦に気を遣わせたくないために「こっそり」予約をいれたつもりが、予約時間によっては他の親族関係者とスケジュールを調整する必要が生じ、結果として新郎新婦の手間を増やすことにもなりかねません。
式場内の美容院を利用する際には、新郎新婦に連絡をし、支払いについても「自分で支払う」ことを明確にしておくことが大切です。
結婚式場近くの美容院を利用する
メリット:場所移動が少ない/新郎新婦に気兼ねなく利用できる
デメリット:初対面のスタッフに希望を伝えにくい
移動が最小限になり、また、さまざま新郎新婦に気を遣わせないで済む方法としては、結婚式場近くの美容院を利用することでしょう。
持ち込み料はかかりませんし、支払いもゲストが行うためクリアです。
一方、天候によっては、たとえ短い距離であっても移動が大変になる可能性があります。
悪天候であれば「歩いて数歩」の距離でも、タクシー利用が必要でしょう。
そして、初対面の着付けやヘアメイクスタッフには、自分の希望がうまく伝わらないかもしれません。
当日あわただしいなかでの利用になるため、仕上がりに希望がある場合には、事前に打ち合わせておいたほうが安心でしょう。
行きつけの美容院を利用する
メリット:ヘアメイクの希望を伝えやすい
デメリット:着付けができない可能性がある/場所移動が心配
ヘアメイクに関しては、自分の好みをわかってくれている行きつけの美容院に任せられれば最も安心です。
しかし、式場までの移動が難しいかもしれませんし、その美容院にそもそも着付けができるスタッフが常駐しているとは限りません。
ヘアメイクは行きつけの美容院、着付けは式場内あるいは式場近くの美容院で、と分けて行う方法もありますが、いずれもどうやって移動するかが問題になってしまいます。
どの方法が最も負担がないか、お呼ばれゲスト自身でよく検討してみましょう。
2.注意点
式場でのヘアセット予約は新婦に通すべき?
多くの結婚式場では「ゲスト割引」としてゲストが式場内の美容院を利用する際の特典が用意されています。
この特典は、通常新郎新婦を通すことで割引になり、結婚式・披露宴の費用に含めて新郎新婦側に請求されることが多いようです。
さて、一般的に新郎新婦が負担する美容院費用は主として親戚関係者となるでしょう。
一方、新郎新婦はゲストの着付け費用までは負担しないことがほとんどです。
しかしながら、お呼ばれゲストが式場内の美容院を利用する際は、たとえ「自分で支払う」場合でも、必ず新郎新婦に連絡を入れます。
美容院の予約の際は、誰の結婚式の出席者であるかを確認され、美容院を通していずれ新郎新婦には伝わるでしょう。
何の連絡を入れずに利用すると「一言いってくれればよかったのに…」と新郎新婦に割引について気を遣わせます。
また、ただでさえ親戚関係者の調整があるうえ、お呼ばれゲストが加われば、新郎新婦の負担を増やすことになりかねません。
もしお呼ばれゲストが式場内の美容院を利用する場合には、
・まず新郎新婦に伝える
・美容院には自分で支払うことを伝える
ようにして、事前にクリアにしておきましょう。
着物の色を確認しておく
結婚式では花嫁自身が和装になる可能性があります。
お呼ばれゲストとして気にすべきことは花嫁の着物の色と自分の着物の色がかぶらないようにすることです。
同じ色、同じ柄は必ずしもマナー違反というほどではないものの、気まずい雰囲気になってしまうでしょう。
そのようなシチュエーションを避けるためにも、事前に花嫁には「○色の和装で出席しようと思うけれど…」と伝えておきましょう。
そして、ひさしぶりの振袖を着たかった…という場合であっても、万が一和服の色がかぶってしまう際には、花嫁優先です。
別の色の着物、あるいはドレスに替えるか検討してみたほうがスマートです。
小物を忘れないように
着物を着つける際には、いろいろな小物が必要です。
うっかり忘れものをしてしまうと、その美容院のものを「借りたり」「購入する」必要が生じてしまいます。
多くは実費が取られます。
予期せぬ出費にならないよう、忘れ物チェックをしておきましょうね。
振袖は何歳まで着られる?
成人式以来の振袖。もったいないから結婚式に着ておこう、という人は多いのではないでしょうか?
振袖は未婚の女性の第一礼装として、最も格の高いものです。
しかし、華やかな振袖は、未婚であっても落ち着いた年代に差し掛かった女性にとっては、ちょっとあわないかな…と思われるかもしれません。
振袖適齢期としては明確な線引きはありませんが、多くの女性ゲストからは「30代前後」あたりで「振袖か訪問着か」を悩む年代になるようです。
自分が当日最も落ち着いて過ごせる着物を選ぶようにしましょうね。
3.まとめ
お呼ばれゲストが着物で参列するだけで会場内が華やかになり、お祝いムードが盛り上がります。
特に、両家親族や高齢ゲストからは好感をもたれることが多いようです。
そのためには準備段階からしっかりとした確認が必要です。
ぜひ美しい着物姿で晴れやかなお祝いごとに色を添えてみましょうね。
※ 2016年8月 時点の情報を元に構成しています
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