気になる人や恋人、大切な仕事相手…特別な時間を過ごす高級レストランでのデート。 素敵な雰囲気とおいしいお料理を味わいながらロマンティックな時間になるはずが「相手を幻滅させてしまった」「マナーを気にするあまり楽しめなかった」となってしまうのは残念ですよね。
この記事で高級レストランの食事マナーやふるまい方をおさらいしておきましょう。
レストランに着いたら
レストランに着いたらまず、コートや帽子を脱ぎましょう。
席に案内された時に脱ぐとホコリや繊維が舞って、周囲の人の迷惑になることがあります。店の入り口で脱ぎ、クロークがある場合は預けてから席につきましょう。
着席~座り方
椅子の右側が上座、左側が下座になるため、椅子に座る時には左側から座るのが基本のマナー。スタッフが椅子を引いてくれたら、左側から椅子とテーブルの間に入り、椅子が押されて膝の裏に軽く触れたら、慌てずゆっくりと腰を下ろします。
お腹とテーブルの間にこぶし一個分のスペースを意識しておくと、座った時にちょうど良い距離感が保てます。
背もたれには寄りかからず、姿勢を正して座りましょう。
バッグは椅子の背もたれと腰の間か、ひざの上に置きます。かさばって置きにくい場合は足元でOK。料理がサーブされるのは左側からが多いので、邪魔にならないように右側の足元に置きましょう。
ナプキンのマナー
注文が終わったらナプキンを広げます。
まずは広げて半分に折り、折り目をお腹側に向けて膝に置いておくのが正しいマナー。ナプキンは指や口を拭くために置かれているものなので首もとにかけるのはNGです。ひざの上が正式な位置になります。
口を拭く時は裏側を使って
拭く時は汚れが表に出ないように、折ったナプキンの裏側を使います。口元を押さえるように優しく、軽く拭いてください。
中座する時は背もたれへ
お手洗いに行くために席を離れる場合にも、座った時と同じように椅子の左側から出ます。
ひざの上のナプキンは折りたたんだまま、座席の上か背もたれにかけて置きましょう。
カトラリーの使い方
カトラリーとは、フォークやスプーン、ナイフの総称のこと。ずらりと並ぶ姿に身構えてしまう人も多いですが、コースの順番ごとに必要なカトラリーが並んでいるので、外側から使っていけばOKです。
グラスも、シーンに合わせて適切な飲み物を入れてくれるので、空のグラスは動かさずに置いておきましょう。
食事の時には右利きであれば右手にナイフ、左手にフォークを持ちます。柄を握って、人差し指に背をあてて持つのが正しい持ち方です。
食事中の場合の置き方
ドリンクを飲む時やパンを食べるためにナイフとフォークを置く場合、ナイフとフォークをハの字に置くことで「このお皿はまだ食べ途中ですよ」のサインになります。 フォークは伏せたままで、ナイフは刃を内側に向けておきましょう。
食事が終わった時の置き方
ナイフとフォークを平行に揃えて、3~4時の方向に置くのは「このお皿は食べ終わりました」というサインです。
フォークは食べ途中の置き方とは逆で表向きに、ナイフの刃はそのまま内側に向けておきます。
フランス料理の食べ方のマナー
ここからはフランス料理の代表的なフルコースの例に沿って、食べ方のマナーをご紹介します。
①アミューズ(突き出し)
②オードブル(前菜)
③スープ
④魚料理
⑤ソルベ(口直し)
⑥肉料理
⑦デザート
⑧コーヒーと小菓子
上記のコースの順番で、お皿ごとに気を付けたいマナーを解説していきますね。
ドリンク
ドリンクのグラスを持つときは親指、中指、薬指の3本で持ち、人さし指と小指は軽く添えます。
飲み物を注いでもらう時に持ち上げたり、グラスに手を添えるのはマナー違反。グラスは置いたままで、注がれるのを待ってくださいね。
乾杯のときはグラスをぶつけず、目の高さまで持ち上げてアイコンタクトで乾杯しましょう。
アミューズ(突き出し)
アミューズとは一口大のオードブルの一種のこと。ピクルスやキッシュやバケットなどが、一口で食べやすいサイズで出てきます。アミューズ用のカトラリーがない場合は手で食べてOKです。
オードブル(前菜)
彩り豊かなオードブルは、左側から一口づつ切っていただきましょう。ソースがかかっているメニューの場合は、挿した食材を滑らせながらソースをつけ、ナイフでソースを塗るようにして。
ピックに挿してある場合は、ひとつづつ外して食べてください。
スープ
スープはスプーンの7~8分目を目安にすくって、すすらず、口に流し込むようにして飲みます。日本では、手前から奥にすくう英国流が主流です。
残りが少なくなったら無理やりすくわず、飲むのは終わりにします。
パン
パンは丸ごとかぶりつかず、一口大にちぎって食べます。バターを塗る時も、ちぎってから塗りましょう。
食べるタイミングにも迷いますが、運ばれてきたタイミングから食べはじめてOK!
その後に出てくる魚・肉料理と一緒に食べ切るのがベストです。
料理のソースをパンにつけて食べる行為は、高級フレンチなどのフォーマルな場ではマナー違反になるので注意しましょう。
肉・魚料理
魚・肉料理も、オードブルと同じように左側から食べ進んでいきます。最初に全てを切ってしまうのではなく、食べる分だけ切り分けるようにしましょう。
そうすることでお料理のメインのお料理が冷めてしまったり、パサついて味が落ちることを防げます。
デザート
洋食ではお皿は基本的に持ち上げないため、デザートもお皿を持たずに食べるのが基本です。
肉料理と魚料理の間に出る口直しのソルベやグラニテの器も、持ち上げず食べます。
デザート盛り合わせなどで複数のデザートがきた場合は、味の薄いもの、溶けるものから順番に食べるとスマートです。
コーヒー
コーヒーを飲むときもソーサーは持ちません。右手だけでカップを持ち、左手を添えずに飲むのがマナーです。
砂糖を入れる場合はまずスプーンの上に砂糖をのせて、スプーンごと静かに沈めましょう。
使い終わったスプーンはカップの奥側に置きます。
食べ終わったら
食事が済んだらひざ上のナプキンはテーブルの左側に置きます。
この時ナプキンをきれいに畳んでしまうと「サービスに満足できなかった」という意思表示なってしまうため、崩した状態のままでOKです。
知っておきたいレストランマナーのQ&A
最後は、レストランマナーで気になるQ&A。
服装やスタッフの呼び方、店内の撮影の可否など、気になるけれど聞きづらい、レストランマナーの気になる疑問をシーン別にご紹介します。
服装はどうする?
高級レストランで気になるのは当日のコーディネート。デニムやTシャツなど、カジュアルすぎる服装や、露出が多い服装は下品な印象を与えてしまうのでNGです。女性ならシルエットがきれいなワンピース。男性ならジャケットとパンツなど、ほどよいフォーマル感と清潔感のある服装を心がけましょう。
食事中にスタッフを呼びたい時はどうする?
スタッフを呼びたい時には声を出して呼んだりせず、アイコンタクトで伝えるのがマナー。気づかれない場合でも声を出さず、片手を軽く上げてアピールしましょう。
料理の写真を撮ってもいい?
せっかくの特別な時間、記念に写真を撮ったり、SNSに上げたいと考える人も多いですよね。料理の写真を撮っても良いかどうかはお店によるので、お店の人に確認するのが一番です。許可をもらっても撮影に夢中になりすぎないように!料理がきたら冷めないうちにいただくのがマナーです。
イタリアンのテーブルマナーは?
イタリアンのテーブルマナーも、椅子の座り方やナプキン、カトラリーの扱い方など、基本的にはフレンチのマナーと同じになります。
パスタが出てきたらスプーンは使わず、フォークに巻きつけて食べるのが正式な食べ方。麺はすすらず、しっかりと巻き取ってから一口で食べるようにしましょう。
お会計はどうする?
お会計は誘った側が払うのがマナーではありますが、ごちそうしてもらうのが当然と言った態度はマイナスに。誘われた側も払う姿勢は見せたいもの。
支払ってもらう場合は、デザートが済んだらお手洗いに立って、相手がスマートに支払いができるよう配慮するとベストです。もちろん「ごちそうさまでした」の一言を忘れずに!
マナーを知って余裕のあるデートを楽しんで
デートで気を付けたい、高級レストランのテーブルマナーをご紹介しました。
緊張しがちな高級レストランでのデートも、事前にマナーを知っておくことで雰囲気を味わう余裕もできそう。
スマートな所作でさすがだなと思わせる、大人のデートを楽しんでくださいね。
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※ 2022年11月 時点の情報を元に構成しています
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