結婚を後悔したとき、どうすればよいのでしょうか?そして「結婚後悔症候群」というものをご存じですか?
この記事では、焦って結婚して後悔しないために知っておきたい、多くの人が結婚を後悔した理由・後悔しないためのパートナー選びの心構えについて紹介します。
結婚を後悔…離婚したいと考えたことのある人の割合は?
年齢も環境もさまざまな違いはありますが、お互いに幸せになろうと誓い結婚したのはどの夫婦でも同じはず。しかし「結婚しなければよかった」と後悔する人がいるのも現実です。
結婚を後悔したり、離婚まで考える状態のことを「結婚後悔症候群」といいます。
リクルートブライダル総研の「離婚に関する調査(2016)」によると、結婚後に別居を考えたことがある割合は42.9%(少し考えた26.0%、本気で考えた16.9%)、離婚を考えたことがある割合は47.8%(少し考えた26.0%、本気で考えた16.9%)。
結婚後、全体の約5割が離婚を考えたことがあるというほど、多くの男女が結婚生活に悩みを抱えているようです。
離婚した人の離婚理由から考える「結婚を後悔する理由」ベスト8
リクルートブライダル総研の「離婚に関する調査(2016)」で明らかになった離婚の理由は、上位から以下のようになっています。
離婚の理由 ※上位を抜粋
- 価値観の違い…46.4%
- 人生観の違い…40.9%
- 性格の不一致…38.7%
- 金銭感覚の違い…36.4%
- 夫婦の会話がない…29.2%
- 浮気(相手もしくは自分の)…26.4%
- 借金(相手もしくは自分の)…22.9%
- 相手の親や親族と不仲(相手がもしくは自分が)…22.7%
出典:離婚に関する調査2016(リクルートブライダル総研調べ)
離婚経験者対象、複数回答
離婚の理由はひとつではなく、複数あるケースも多いもの。離婚を経験した人の多くが挙げたこれらの理由は、離婚に至らないまでも、多くのカップルが結婚を後悔するときの理由と近いと考えられます。それぞれを詳しく見ていきましょう。
1.価値観が違った
価値観とは、育ってきた環境の違いが大きく出る生活習慣や食べ物の好みの相違、年齢差がある夫婦だとジェネレーションギャップなど、それぞれが持つ価値基準のこと。
パートナーと価値観がぴったり同じということはなかなか難しいので、お互いに譲り合い、また話し合うことで異なる価値観を認め合ってうまくやっていけるようにしていくものですが、どうしても譲り合えない場合、夫婦間の溝は深まっていきます。
2.人生観が違った
人生観とは、人生をどう生きるべきか・どう行きたいかについての考え方。たとえば、子どもは欲しいか欲しくないか、両親との同居の希望の有無、共働きをするかどうか、またお互いの仕事のキャリアに対する考え方など、ふたりの将来への考え方の違い。
家族として長い時間を歩むうえで、この人生観が近いことがとても大切で、不一致が大きいと一緒にいることに大きなストレスを感じることになります。
3.性格が合わなかった
好きなものや笑いが共有できない、相手に言ってはいけない言葉を言う、付き合う友人のことや行動を束縛するなど、好みや考え方にズレを感じること。
ちょっとしたことでも、気になり始めるとどんどん許せなくなってしまうことも…。
4.金銭感覚が違った
お金のかけどころや節約・貯蓄方法の違いなど。「今を楽しみたいタイプ」、「老後への貯蓄意識が高いタイプ」など、基本的なお金への意識の相違があると、生活を共にしていくうえで大きなストレスに。
5.夫婦の会話がない…
仕事が多忙すぎて一緒にいる時間が作れない、趣味や友だちを優先し過ぎるなど、ふたりでゆっくり過ごす時間がないと夫婦の会話も減っていきます。
一つ屋根の下で暮らすうえで、話すことがないというのは辛いもの。共通の話題を作るなど、努力して克服できることもありますが、根本的に「話したいことがない」相手とは長く一緒にいるのは難しいかもしれませんね。
6.浮気など異性関係
浮気や異性との友人関係など、パートナーに説明できない交遊関係が原因となることも。異性関係の問題は繰り返されることも多く、精神的にも大きなダメージをうけます。一度発覚すると、相手を信頼できなくなってしまう、という面もあります。
7.借金
結婚する際に知らされていなかった借金やローンなどが発覚したり、結婚後の浪費やギャンブルなどによる借金や貯蓄の使い込みがわかったときなど。
3位に挙がった金銭感覚や、借金をしてまでお金を使ってしまう浪費グセはなかなか変えられないもの。一方がしっかり管理をすることでうまくやっていける場合もありますが、かなりの覚悟が必要です。
8.親や親戚との人間関係
家族になると避けられないのが、親戚付き合い。結婚は夫婦間だけの問題ではありません。
お互いの実家の両親・兄弟姉妹と良好な関係が築けない、親戚付き合いができないなどが夫婦関係にヒビを作ってしまうこともあります。
女性に多い「結婚を後悔する理由」とは?
女性の場合、仕事を続けている人、専業主婦と生活スタイルに違いはありますが、夫へのイライラや日常生活の不満は共通していることが多いようです。とくに女性が結婚を後悔することが多い理由についてご紹介します。
DV・モラルハラスメント
また、DVとはDomestic Violence(ドメスティック・バイオレンス)を略した言葉。配偶者や恋人などの親密な関係にある相手(もしくは親密な関係だった相手)から振るわれる暴力のことを指します。
モラルハラスメントは常識を超えた言葉や態度等によって行われる精神的な暴力のこと。どちらも夫婦間に限ったものではありませんし、男性だけが行うものではありません。
ですが、口ゲンカがエスカレートして暴力を振るわれたり、過剰な束縛を受けたり、乱暴な言葉でなじられ精神的にダメージを与えられたり…ということで悩む女性も少なくないようです。
多くの場合は、結婚後に態度が変わって、相手がDV・モラハラだったことが発覚して後悔するケースも多いようです。
結婚生活でこのような兆候が見られたら、一人で抱え込まずに、周囲の信頼できる人や相談窓口に相談しましょう。
家事に協力的でない
共働きしている・していないに関わらず、「家事は妻がするもの」と考えている夫に多いのが、この問題。
共働き夫婦でもお互いに仕事で疲れていても自分は何もしない、専業主婦の妻が体調不良でも家事は妻に任せっきりなど、基本的に家事を主体的にやろうとしない非協力的な夫へのストレスはかなり大きいもの。
家事分担について話し合うことで解決できる場合もありますが、日本の多くの夫婦が抱えている問題です。
子どもに関することで結婚を後悔することも…
休日は家でダラダラ、自分の趣味に没頭、スマホを見てばかりなど、子どもができても自分中心の考え方を変えない夫に後悔することも…。
育児に協力的でない
妻の”ワンオペ育児”という言葉が話題になりましたが、子育ては夫婦ふたりで行うものです。夫が自分の好きなことを優先したり、仕事が忙しいなど理由をつけては「できない」と育児には消極的であるほど、妻の不満はたまっていきます。
子育てに関する考え方の違い
子どものしつけやマナーについての考え方、教育方針の違いなども、夫婦関係に溝を作る原因に。違う家庭で違ったふたりなので考え方に違いがあるのは仕方のないこと。大切なのは、子育てについてしっかり話し合える関係作りといえそうです。
結婚を後悔してしまった…どう対処すべき?
「こんな結婚生活を続けていいの…」と悩んでしまったらどうすればいい?解決法は? 離婚をして後悔する前にできる対処法を挙げてみました。
- 相手の気になることを小さなことでもきちんと伝える
- 相手の欠点を探さず、よいところを見つけるようにする
- 相手が変わっても同じ不満が生まれないかを考えてみる
- 友人に相談してみる
結婚を後悔しはじめると、パートナーの嫌な部分にばかり目がいきがちです。そうなると幸せな夫婦と比較して、さらに落ち込むなんてことも。後悔の元は本当にパートナーだけが原因なのかなど、自分の心を整理するためにもじっくり考えてみてみたり、相手の意見に耳を傾けてみて改善してほしいことについて話し合ったり、友人に相談をして客観的な意見をもらうことも有益です。
せっかくご縁があって一緒になったふたり。「結婚して失敗だったかも…」と思ったそのときを”夫婦として向き合えるチャンス”だと発想を転換して、お互いに描いている夫婦像を突き詰めて話し合うことをおすすめします。
結婚を後悔しないための心構えとは?
これから結婚する人、結婚している人がこれから結婚を後悔しないために、心に留めておきたいのは大きくこの3つ!
- 相手の考えを尊重する
- 相手の行動を気にしすぎない
- 他人と比べない
お互いに考え方が違う者同士、自分の考えを尊重してほしいならば、相手の考えも尊重することが必要です。人も夫婦も十人十色。ほかの夫婦や暮らしぶりと比べても無意味です。自分にとってパートナーとの結婚生活で心満たされている部分はどんなところか、良い部分にフォーカスをあててみるのもよいでしょう。
また、夫がベストなパートナーなのか考えることも重要ですが、自分が夫にとって結婚相手としてどうなのかを考えてみることも大切かもしれません。
ポイントを押さえて毎日を過ごすことができれば、夫婦としても一個人としても穏やかで幸せな人生を築いていけるはずですよ。
※ 2021年5月 時点の情報を元に構成しています
「出会い・恋愛」 の その他 に含まれています