伝統と革新を同時に求める方にお勧めです。

ホテルの良いところは接客の質が非常に高い事、かゆいところに手が届くこと。披露宴では新郎新婦が来場者に気を配る余裕はないため、会場の接客担当者の対応ひとつで来場者の心証が変わります。
披露宴当日は各テーブルに1人の担当スタッフが付き、お子さんが眠たくなった際には子供用ベッドを出すなど非常に丁寧な心配りをしていただきました。
現場スタッフの臨機応変な対応、柔軟な姿勢、心配りは老舗の伝統ならではだと思います。当日のサービス、当日を迎えるまでの対応を振り返るとかなりお得な料金だったと思います。

10以上の式場を下見したなかで「しっくりきた」唯一の会場です。
1 伝統と格式がある（皇族の方も来られています）ので親族や家族が納得できる
2 大阪城が近くにあるので遠方からの友人達がついでに観光できる。客室から大阪城が見えます。
3 落ち着いた雰囲気で我が家にいるようなリラックスした気持ちで過ごせる
という理由で選びました。
目新しさや派手さ、スタイリッシュ感を考えると特筆すべき特徴は挙げにくいハードです。しかしホテル全体のゆったり感や清潔感は訪れるたびに「ただいま」と言って長居したくなる心地良さで、打ち合わせが大好きな時間になりました。披露宴会場は天井が高く広い空間、格調高い内装、そしてやはり落ち着いた雰囲気で、同年代の友人はもちろん年配の親類方にもくつろいで過ごしていただけました。
我々は豊国神社での挙式でしたが、地下のチャペルも雰囲気が良く妻が大変気に入っていました。

付き合ってから結婚までの期間でお互いの友人に一番聞かれた質問は「どこでどうやって知り合ったか」でした。通常は馴初めをムービーにしてゲストに紹介しますが、私たちは私小説風に文章化してラジオドラマ仕立てで披露しました。
担当者さんの熱意により立派な台本を作成してもらい、音響や演出も本格的なものに仕上がりました。当日は夫婦の会話をお互いが演じたり「たかじん」の曲を多用するなど、夫婦も来場者もみんな大笑いできました。

また披露宴では普段ゆっくり会えない親類友人と久々に会えるチャンスですから、たくさん話をして、写真を撮って素敵な時間を過ごしたいと思い多くの定番出し物（ケーキ入刀、キャンドルサービス、紹介ムービー、余興、お色直し、花嫁の手紙など）を省きました。
その代わりに、会場内を新郎新婦が時間をかけて歩きまわり、談笑、ハグ、握手、写真撮影、乾杯、歌って踊る…なんでもありでゲストの方と触れあう機会を設けました。当日気が付けば新郎新婦の家族全員がＢＧＭに合わせて踊り、友人全員で大合唱するほどの盛り上がり。その流れで盛大なフィナーレにすることができました。式から3か月以上たった今でも「これまでで一番楽しい式だった」と友人や家族から言ってもらえます。
定型的でない演出も担当の方が緻密に練り計画してくださったおかげで、中だるみなく成功させることができました。

大満足です。七つ☆をつけたいくらい。

新郎にとって花嫁の衣装選びははっきり言って「ひま」です。あまり大差のない衣装を延々見せられても違いが判らないので適当に相槌を打って、喧嘩する。そういうものだと思っていました。

ところが、ホテルの衣装提携先の１つであるブライダルイノウエでは予想を裏切る素晴らしい提案を随所随所でするもんですから、打ち合わせが楽しすぎて時間がのびるのびる、夫婦が描く新婦像の既成概念を壊す壊す。新郎は新婦の綺麗な晴れ姿をたくさん見られて大満足。
妻の今まで見たことのない素晴らしい一面、いやいや七面くらいを見ることができました。
最終的に選んだ衣装がまた最高にあでやかで美しく、歴戦のつわものが集うホテルのブライダル関係者をして
「こんなドレスみたことない」「うわ、ほんまに綺麗（プロも一瞬素の女性に戻った瞬間です）」と言わしめるドレスを選ぶことができました。

もちろん披露宴はお陰様で最高で、妻大喜び、夫鼻高々でした。

ニューオータニ大阪さんの隣には大阪城があり、その一角には太閤秀吉をお祀りする豊国神社があります。
神前式をしたかった僕たちはその日、ホテルでの下見の後に豊国神社へ寄る予定にしていました。
神社はホテルから歩くと１０分以上かかる場所にありますが、天気のいい日には緑に囲まれた静かな大阪城公園を鳥の鳴き声を聞きながら散歩できるので、格好のデートスポットです。
しかし、ホテルを下見中に天気は悪化し大雨が降ってきました。
「今日の豊国神社の下見は延期せなあかんな。。。残念だけど。。。」
とうなだれる私にブライダル担当さんは「お車を手配しましたので、しばらくお待ちいただけますか？」と間髪入れず。
打ち合わせルームでカルピスをもらって飲んで待っていると
「お車の準備ができました。」
美しく磨き上げられた車が入り口前に横付けされ、ホテルのドアマンがドアを開けてくれています。
乗り込んだ車内で私たち夫婦は、思いがけないサービスに恐縮し、緊張していました。
「ドライバー兼ブライダル総支配人です」
運転席から笑顔が素敵な男性が振り返りながらごあいさつ。
私は「それ、逆ですよ」と突っ込みをいれ、僕たちの緊張はほぐれ、一路豊国神社へ向かいました。
ホテル側の思いがけないサービス、支配人のウィットに富んだユーモア、おいしいカルピス。
このホテルでなら間違いのない、いい挙式ができると思えた一日でした。

スタッフの日本的なホスピタリティ意識の高さは、このホテルを語る上で最も重要だと思います。
丁寧でいてさり気なく、必ずこちらの要望を叶える努力をするという意識が全スタッフに備わっています。

品格のあるホテルはあえて少し不便なところにホテルを建てるそうです。
日常と非日常の中間地点。
少しだけ普段と違うところにあるからこそ、都会の喧騒から離れて、ゆったりとした時を過ごせるのだとホテルの方はおっしゃってました。
披露宴をする際には年配の方を含む、多くの方が色々なところからこられるので、利便性の面では梅田駅などと比較すると分が悪いです。
しかしながら、大阪城公園の緑やお堀の水など都会から一歩離れただけの場所にあるオアシスととらえると
☆五つです！
観光がついでにできると考えると☆六つです。